2009年6月18日木曜日

石原都知事の裸の王様ぶり、それを伝えるTVニュースの裸の王臣ぶり

今朝から報じられているとおり、石原都知事は、17日、ローザンヌ市内のオリンピックミュージアムで、IOCの委員を相手に、「開催計画をアピールするプレゼンテーションを行った」。

そして、他の候補地のプレゼンは見ていないが、と軽やかに自白してみせた上で、東京都の「プレゼンは緻密で完璧」と、自画自賛している。見事な裸の王様ぶりである。とてもことばを商売にする人間の発言とは思えない。

この点、前置きの「自白」も含めて淡々と報道していたNHKの朝のニュースは、その報道の無意味さ──「完璧」というのが事実であろうとなかろうと、とにかくも比較して言っているのではないのだから、当人の思い込みでしかない──は他局と争えないのだが、ある意味で適切な、意地の悪い報道をしているようにもとれる。

毎朝がこのようにして始まるといいのだが…この手のコメディを聞かされるとおもしろおかしさにちょっとは目が覚めるから。

しかしお昼のフジテレビのニュースであったか、上述の石原の自画自賛を真に受けて、「プレゼンは緻密で完璧」というのをあたかも客観的な事実であるかのように紹介、それを土台にして、しかし東京都がアピールしてきたポイントは他の都市もどうようにアピールしているもので…、などと議論をすすめてしまう。

ニュースを創る人びとがニュースに創られる(そして彼らがまたニュースを創る)、というわけ。ともかくお見事な裸の王臣ぶりで、さすがである。

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