2008年11月21日金曜日

テレビを見るということ

帰宅すると茶の間のテレビがついていて,オヤが他の作業をしながら見ていた.NHKの9時台のニュース番組.
例の厚生省高官の殺害事件の件を長々と取り扱っていた.

細切れの部分々々──事件現場の新証拠,捜査の進展状況,警察の発表の引用,犯行声明すら出ていないのに「これは大義名分に名を借りたその実殺人のための殺人だ」と断言する「作家」(だがそもそも一体如何なる資格があって彼は口出しするのか),犯行についての当たり障りない解説と「自宅というものは本質的に危ない」というかなり有り難い指摘を授けてくれる犯罪学者,厳戒態勢の厚労省前,「近所」ですらない「住人」の声(それも例のごとくただ一人の!),そしてまた「作家」….

あまりも馬鹿々々しい番組内容──もちろんそのうちでも一番なのはまったく独創的な仕方で犯人像を語って止まない「作家」だけれど,しかしこれら部分々々の寄せ集めであるこのニュース番組そのものがよほど低俗である.

内心がっかりさせられたのは,こうしたニュースに対して,そのニュースをまともに見てもいないオヤが,「うん,やっぱり,そうだとうな」とばかり半ば同意のことばを述べたことである.

こんな見るに堪えない番組を見ながら,同意不同意はともかくまっとうなコメントができるというのは,かなりトレーニングが必要なことではないかと思う.

不図,今日ではNHKの番組のうちで,安心して,無心で,嫌悪を感ぜずに見ていられるのは大相撲と今日の料理くらいのものではないかと考えてしまった.


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