2008年12月29日月曜日

「予言者」──つまり当世のご用政治学者・ハンチントンが死んだ

「文明の衝突」のS・ハンチントン氏が死去 | ワールド | Reuters
米ハーバード大学は、著書「文明の衝突」で西側諸国とイスラム世界との対立を予見した政治学者のサミュエル・ハンチントン氏が24日、マサチューセッツ州の介護施設で死去したと発表した。81歳だった。

世界を戯画化し、ベタ塗りの色分けで理解しようという試み、そしてそうした「理解」を相対化できない稚拙な「科学」。

そうして今日の世界情勢を目の当たりにしながら、「西側諸国とイスラム世界との対立を予見した」などと「賛辞」を贈ることに躊躇のないロイターは、三流ジャーナリズム以下である。ようするに彼らは世界を見ずに「世界」を報じているわけである。

ふつうにニュースを見ていれば/読んでいれば、そこにある「世界」で起きていることは、「文明の衝突」などというスペクタクルではなく、小型大型を問わない武器の拡散と、国家による露骨な国際法違反と国際社会の沈黙、そして市民レベルではどうしようもなく短絡的な排外主義、そしてそれを支持基盤としようとする集団の台頭──こういった例のごとく人をして失意させたり憤慨させたりする事実の集まりでしかない。

結局のところ、ハンチントンが「政治学者」でありうるのは、彼がそのどうしようもなく単純化された「予言」によって
マスメディアやデマゴーグたちに奉仕したということ、その事実において限りのことであろう。

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2008年12月26日金曜日

Safariの「開発」モードにあ然とする日


JavaScriptを使用したウェブページの動作確認をしたくて、Safariで表示してみたところ何らかの異常があって、スクリプトがうまく動作しない。

「編集」→「設定」の、「詳細」タブで、メニューバーに「開発」メニューを表示するよう設定変更。これでJavaScriptのデバッグができるかと思いきや、「エラーコンソール」に出力されたのはただ一言。


「Parce error」。


人は、こんな「情報」を元にして、何をかできるのだろうか?
Apple社製品のために何かを開発せねばならない人びとは不幸だな、と思ってしまった。

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2008年12月22日月曜日

GMailUIが便利

今さらといえば今さらなのですが、Thunderbirdの拡張機能、GMmailUIが結構便利です。

今年の夏にThunderbirdユーザーに復帰して、しかしどうも不足を感じるのはGmail流のメール検索です。メールのフォルダによる分類管理を諦めて久しい今日、大量のメールの中からその場その場の目的のメールを探し出すのは結構困難になってきました。

問題はThunderbirdの──これは他のアプリでも言えることでしょうけれど──「簡易検索」の入力欄が、「件名」、「送信者」などなどをまず選んでから検索文字列を入力して検索する、という手順を踏まねばならないことです。「“簡易”検索」なのだから仕方ないといえばそれまでですが、不便には違いありません。

この拡張機能を導入すると、「from: (だれそれorメアド) to: (だれそれorメアド) tag: (タグ名)」などと複数条件の文字列を入力して詳細な検索を実行できます。また「/」キーを入力することで、「簡易検索」欄にフォーカスが移動します。もう一々マウスカーソルを画面右上に移動して「簡易検索」欄をクリックする必要はありません。

ほかにも機能はあるようなのですが、まだ理解できていませんし、当面これだけで満足です。

開発者による説明: GMailUI ‎(Ken Mixter‎)

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2008年12月21日日曜日

Apacheが止まった…

この土日、Web制作のボランティア/アルバイトしているNGOの、メインのウェブサーバーで、HTTPサーバーが停止した。
土日ということが主な理由と思われるけれども、ハードを担当している人には連絡がつかず、結局2日間、ウェブサイトが完全にアクセス不能になったまま。

今年の4月には、サーバーのHDDが壊れて恐ろしい目にあったばかりでもある(しかもこのとき、実はRAIDにしていなかったという信じられない報告を聞いた)。今回はデータは消えていないはずであるけれども、問題はまるまる2日間もウェブサイトがアクセスできなくなった──しかもウェブサーバーが動いていないのだから、「現在メンテナンス中」云々のメッセージすら返せないという、このことの影響は計算不可能ではあるけれども、実際のところ軽んじられないことも明らか。

結論としては、勿論いくらボランティアによる管理だからといってもこうしたトラブルになすすべなしというのでは困る、ということで、ハードの管理に複数人であたることにするか、それができないならば有料のホスティングサービスを利用するかである。ボランティアの、しかも分業体制の、難しいところである。(前者については、ようするにセキュリティ対策の「本気度」──商売人なら即「本気」であるとは言い得ないが──の問題。後者については、「それくらいは当然やってくれると思っていたのに」という、委任の失敗の問題である。)

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2008年12月19日金曜日

Dreamweaver CS4 体験版を入れてみた

Adobeの他の製品とともに、Dreamweaver CS4がリリースされたので──というのもヘンなのだけれど、CS4の体験版をインストールして、ほんのすこし使ってみた。

【感想その1】

まったく意外にも、インターフェイスがダサい。

【感想その2】

改行文字によらない、テキストの自動折り返し表示が可能なのが便利。しかしそれ以外に魅力がない──というかこの程度の機能すら提供していないEclipse、Aptanaの開発コミュニティの思考回路が理解できない。

(訂正:Aptanaには自動折り返し機能が用意されていた。ここのところのアップグレードで備わったものか、あるいははじめからあったのに気付かなかったのか。何にしてもAptanaの設定項目であって、Eclipseのそれではないようだけれど。)


【感想その3】

いうまでもなく、あまりにも機能が多く、理解できない。Adobe製品は、寡占状態での製品開発と認定学校でのユーザ養成という、独立性の高い界のなかにある。


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2008年12月13日土曜日

加藤周一『読書術』

加藤周一の『読書術』を読んでいる。

実用書や啓発書の類はどうしても読みながら著者を軽蔑するこころがどこからか湧いてきてそちらと戦うのに一苦労であったりするのだが、やはりそれは著者次第ということなのだな、と思う。文体はとても読みやすいし、軽薄のにおいもない。

今まで読んだところまででは、それと明言はしていないが、加藤の語りかけの対象があきらかに「男性」に限定されていることや、「国民性」を懐疑・躊躇なしに語るところなど気になる部分もあるが。そんな加藤を相対化して吸収することにそれほど苦労はない。

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2008年12月7日日曜日

それとなく規定すること──「女」はあくまでも「女」と

北海道新聞でおもしろい記事を見つけた。

黒木メイサ、男装麗人に挑戦 スペシャルドラマで主演-北海道新聞(文化・芸能)
戦時下に美ぼうの女スパイとして、時に“男装の麗人”として名をはせた川島の生涯を描いた物語で、黒木は14歳から35歳までの役に挑戦した。……報道陣から「もし男装できたら何をしたい?」と聞かれると、「体まで(男に)変えることができたら…上半身裸でビーチに行きたい」と大胆発言も飛び出していた。

何が、どこが、おもしろいのか。
おもしろいのは「上半身裸でビーチに行きたい」というのが「大胆発言」とされている部分である。

第1に、黒木が「女性」性と「男性」性とを創り出す/に創り出された境界線を「報道陣」の前に明示していること。「女性」と「男性」とで、それぞれの「世界」の「体験」──つまりやさしくいえば「生活」そのもの──が、いちじるしく非対称であることについて言明していること。その「言明」がその「当人にとって明らか」であるかどうかは、この際問題ではない。それを読んだ「私」に「それ」が伝わっただけで十分である。

第2に、黒木がそうして境界線を示した──つまり「女性」性から「男性」性へと、一時的ではあっても「越境」してみせたことに、この記事を執筆した記者は気づかず、もしくは意図的に無視したこと。つまり記者にとって黒木はあくまでも「女」であって、その「彼女」が「上半身裸」なので、「大胆発言」なのである。そのように考えなければ──異邦人は本国に送還されたと考えなければ、「大胆発言も飛び出し」た、という部分は説明がつかない。

「女性」性の規定(束縛)についてより細かく言えば、記者にとって黒木は「女」である、というレベルと、芸能記事において黒木は「女」である、というレベルがあって、これらが組み合わさっているように思われる。両者の(「記者」個人と「芸能記事」という界の)背後には、社会構造というものが想定される。

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2008年12月6日土曜日

ベンダー提供の拡張機能

現在使用しているPCは、Lenovo ThinkPadで、そこにウィルスバスターやBitTorrentをインストールしているので、都合3つのベンダー提供拡張機能がFirefoxに登録されている。
アプリ本体のインストールと同時に拡張機能もインストールされ、「削除」はできない。

ところがウィルスバスターの付属の拡張機能はデザインや使い勝手の面であきらかに「手抜き」で、邪魔なので無効化してある。
しかしこれはましな方で、ThinkPadのThinkVantage Password Managerは そもそもFirefox3に対応していないし(なのにアドオンリストには図々しく載っている。もちろん最初から「無効」になっている)、 BitTorrentも──たしかFirefox3.0.0のころには「有効」だったはずだけれど──現在では非対応で「無効」になっている。

どうせ「有効」であってもおそらく使用しない機能であるから、あえてバージョンチェック無効化などのハックもせずにいる。しかし何にしてもベンダー提供の拡張機能が揃いも揃ってこの状態で、なんともみっともないことである。

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2008年12月5日金曜日

「自己満足」言説の自己満足

別に新しいことではない。ボランティアだとか慈善活動だとかのことが友人・知人同士のおしゃべりの中で話題になるとき、「ボランティアってけっきょく自己満足でしょ」という発話がたまに聞かれる。最近も1名そういうのがあった。

一般的には、そもそもこうした発話──「自己満足」言説に真剣に応答するような必要性もないように感じられるので、黙殺可能ならばふつうそうしている。つまるところこの類の言説は、論理的にはナンセンスなものだからである。「おしゃべり」という社会的な場(シャン。champ[field])の中で、生き残る価値のない無意味な発話だからである。しかしこの言説には──現にそれがときたま用いられるということが何よりの証左だと思うのだが──戦術的な意味はあるように思われる。

「自己満足」ということばは何を意味しているのだろうか。それは今日の社会では、「善意」というようなものに対する否定的な/批判的な感情の吐露──というコンテクストとの結びつきが強いということはだいたい言えよう。そうしたコンテクストにおいて、このことばには「独善的」「独りよがり」といった意味も込められていよう。あるいはまた、「効果測定の不可能性」という冷静な視点(もしくはそうした視点を装ったもの)もあるのだろう。

けれども、前者の論点──ボランティアや慈善活動というのは「独りよがり」のものだ──というのは、そうした活動に携わる人びとの意識のレベルでいえば、様々な社会問題の中にある「当事者」に真摯であろうとする努力を根拠もなしに否定することである。そうした発話をすることが、「おしゃべり」の場で有益であり得るわけがない。あるいはもっと冷めた考え方も可能である。もちろんすべての人は意識的であろうと無意識的であろうと自己を満足させるために行為するのだ、と。他人を助けること、他人に奉仕すること、他人のために戦うこと、他人のことを考えること、他人のこころを満足させること、それらの行動の対価も突き詰めれば自分自身の満足という形で支払われるほかはない。「自己満足」言説は、発話の意味のレベルでも、論理のレベルでも、ナンセンスなものである。

それにしてもこうした論理的な(と僕は信じているが)批判というのは、それはそれであまり意味をなさないようにも思われる。それは後者の論点──ボランティアの効果は測定できないししばしば効果はない──についても同じである。こうした発話をする人には、その発話の事実にもかかわらず、そもそも「善意」にもとづく行為の「効果」を「測定」したこともないであろうし、今後もそうするつもりはないであろう。対案を示す意図などさらさらないのである。それは、ようするに自分自身の発話の根拠を度外視した、批判のための批判である。

ではなぜこのようなこと──無意味なコメント、時間の浪費、自分自身の白けをことさらにアピールする醜態、得意満面の「自己満足」非難を押し売りする「自己満足」、自身の社会的地位をあえて危険にさらすような不思慮──がくりかえし行われるのか。
まさに、こうしたナンセンスさと、言説そのものの意味内容が定まらないことから、そしてまた「おしゃべり」の場に参加している当事者の感覚(サン。sens[sense])とから、なんとなしに示唆が与えられている。

この場(「おしゃべり」という場)の中では、ほとんどあらゆる発話はその発話の論理的に意味することを以上の意味を持っている。それは言外の意味であり、場合によってはその場に参加している参加者にもはっきりとは意識されないかもしれない。それどころか、「自己満足」言説の発話者自身ですら意識していない可能性がある。

言外の意味にはさまざまな種類があるように思われるけれども、代表的なもののひとつに相手の「同化」を促す、というのがある。同化とはここではAさんがBさんの「側につく」ということである。それは「おしゃべり」の場で集団を構成しようとする試みである。この行為は実際には「排除」を同時的にともなう。AとBが「同じであること」を示すことは、結局のところCはAともBとも「異なること」を示すことによって達成される。あるいはAは、BやCから自分を区別し、その場には存在しない集団に「同化」することを試みるかもしれない。こうしてみると「同化」のプロセスというのは、社会的アイデンティティ──社会的位置ともいえようしこれ自体がまた「場」でもある──を規定する(規定し合う)プロセスであるともいえよう。

そしてそのためにこの「場」で、戦術的にやりとりされるのが「発話」という単位である。ここには文字通り音信号としてやりとりされるものの他に、メタレベルの言語(ジェスチャや「発話しないということ」など)も含まれる。

さてしかしここまで来て、では「彼ら」はあの無意味な言説(社会学的に有意味な「言説」)を用いていかなることをなそうとしているのだろうか、ということは結局はっきりはしないように思われる。それぞれの発話者の戦術的な意図を知るには、発話者の社会的位置を把握する必要があり、その社会的位置の社会的位置がいかなるものかも考える必要があるだろう。


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2008年12月3日水曜日

『国語という思想』を読んだ後に『日本語が亡びるとき』を読む

イ・ヨンスクの『「国語」という思想』を読んだ後に、水村美苗『日本語が亡びるとき』を読み始めた。
しかも『「国語」という~』の前には、ベネディクト・アンダーソンの『増補 想像の共同体』を読んでいた。
おそらくこの順序がまずかった──否、むしろ幸いしたというべきか。

問題となったのは、三章の「地球のあちこちで〈外の言葉〉で書いていた人々」。
ゼミの課題として読んだのだが、水村の用語法のまずさや、『想像の共同体』の読み込みの乱暴さに終始困惑を覚える章である。
この章のなかで繰り返し使用される、「本質(的)」という語もまた、その使用方法がいかにも軽々しい。

用語法

用語法については、水村は「国語」という用語を、①国民国家以前のエスニックな集団の俗語はもちろん、②ある領域における公用語のようなものについても用いようとしているように思われる。これがまずあまりにも衝撃的で、困惑を引き起こす部分である。これが物書きのすることなのか、と。

この語が、日本の学校教育で教えられる「日本語」を思い浮かべるにしろ、あるいはもっと露骨に日本政府の委員会などを想起するにせよ「公的」「政策的」な意味を負っていることは(僕にとっては)明らかなことと思われるし、何よりも「国家語」ではなく「国語」といえば、それは自然にその「語」の背後に国粋主義的もしくは民族本質主義的とでもいうべき思想が控えていることを示しているように思われる。

122~123ページの、ホモ・サピエンス=叡智のある人=書き言葉の使用者=人類、という等式が成り立ちそうな記述にも大いに疑問が湧いてくる。仮に、ホモ・サピエンス=叡智のある人=書き言葉使用者=人類、という式が成り立つならば、それはメタレベルの「人類」の社会的存在形態の一つでしかない。そうでなければ、無文字社会≠人類社会、という恐るべき「本質」が導き出されるまでである。

想像の共同体

『想像の共同体』の読み込みも(おそらく意図的なものだと思われるが)言語偏重。
とくに「同じ言葉を共有する人たちとは同じ共同体に属する、という思いが生まれてくる」(112ページ)というのは、偏重を超えて、明らかに誤読である。こんな解釈は許されないはずである。実際には、言語は共同体の想像のための必要条件ではあっても十分条件ではない。

言葉(出版語)を共有してれば共同性が想像され、ナショナリズムが生まれ、しまいには「無名兵士の墓」が築かれる──ワケがない。水村の「紹介」は、まるっきり自生的な(spontané)「民族自決」論(言語、宗教、その他の文化を指標にして「民族」は共同体として把握することが可能であり、その共同体が国家を形成することは自然なことであるとする言説、そしてそうした「論理」で国家を正統化する言説)である。

水村は『想像の共同体』に引用されているヘルダーのことばを引いているが(112ページ)、そのヘルダーのことばの直後にアンダーソンが付した軽蔑的もあらわなコメントについては読み飛ばしてしまったようだ。

学問

また、「学問」は「普遍語」──「国語」(水村のいうそれ)よりもはるかに大きな範囲をカバーする言語(ラテン語、漢文、フランス語、今日の英語など)──でなされなければ「本質」に背くと水村はいう。

端的に言って、学問界(という界/場)の相対的独立性を強調しすぎるので、こういうことになるのである。
学問する者たちの「市場」は彼らの「界」の中にのみ存在するのではないし、むしろ彼らはいつも何らかの外部──そう、「貢献する」対象である!(ex. 国民[フォルク])──を想定してきたのであり、近代以降はますますそうであったはずである。

134ページ前後で、「翻訳」の「本質」について述べている部分も、「本質」という言葉が軽い。水村によれば「翻訳」とは、「普遍語」の知識のライブラリから知識を取り出して「国語」(水村のいうそれ)のライブラリを建設・拡充するという作業なのだそうである。しかし〈俗語―国語〉翻訳は〈普遍語─国語〉翻訳に対してここで語るには足らない、というのであればまだしも、前者が「本質」でないとまでするのは乱暴としかいいようがない。


……以上のような次第で、『日本語が亡びるとき』を読む場合には、それなりの「構え」を持って望んだ方がよい、ということになりそうである。

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Songbird 1.0

Songbird 1.0 is Released!
We set out to build an open, customizable music player. Today, we're launching with dozens of integrated services, hundreds of add-ons, and a growing developer community. We'll be the first to admit that there's plenty left to do. And, while we're not ready for everyone, 160k users a month are expressing their vote for an alternative music player.
Mozillaのテクノロジを基礎に開発されているジュークボックス・アプリ(っていうの?)、Songbirdがとうとうバージョン1.0としてリリースされたとの由。

Windows上で多少使用したことがあるのだけれど、残念なことにいまだにCDなどから楽曲を取り込む機能は持っていない。iTune Storeへのアクセスもまだできない模様

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2008年11月28日金曜日

「企業におけるIEブラウザの地位にゆるぎなし」?

「企業におけるIEブラウザの地位にゆるぎなし」--アナリストら見解 - builder by ZDNet Japan
「企業の主要な要求は、ブラウザを中央管理および制御することである。そのため、多くの組織にとってIEを別のブラウザに置き換えるのは非現実的な選択肢となっている」と同氏は述べた。

「『圧倒的な独占体制』を打破するのは難しい」というのはほとんど言及そのものが冗長であるし(独占体制を崩そうとしている側に独占体制の盤石さを説いたところで意味はない),「FirefoxやChromeで提供される新機能が『IEを凌ぐ十分な利点』を示すことができれば、両者のうちのいずれかが台頭してくることになるかもし れないが、Microsoftは、これらの競合相手に差を縮めるための十分な時間を与えることなく、IEで類似の機能をリリースするだろう」というのはあまり現実味のない予測である(MicrosoftはあきらかにIEの機能の改良をあまり重視していない).

その上でしかし上に引用した部分はなるほどである.

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2008年11月24日月曜日

道新2008年10月2日──ビザなし交流ロシア団長「四島 アイヌ民族の国に」

北海道新聞,2008年10月2日,日刊
ビザなし交流 ロシア団長 「四島 アイヌ民族の国に」 領土問題解決へ持論


北方領土ビザなし交流のロシア側訪問団団長,ゲオルギー・クリンスキー氏が,10月1日,札幌でひらかれた元島民との対話集会で,「妥協案として…提案した」とのこと.

「領土問題をめぐって,ロシア側かえあアイヌ民族の存在を重視する発言が出るのは異例」(以上記事本文から引用)という.

団長談「アイヌ民族は日ロ両国の間で大変な苦労を強いられた」,「日ロが協力してアイヌ民族の国をつくり,復権させることで,領土問題の妥協点を見いだせる」,また「ロシア人と日本人の居住についてはアイヌ民族が決めればいい」と.

このとき「日本側」がどのような反応を示したのか,記事はまったく伝えていない.
また同団長の発言はマスメディアで取り上げられたのだろうか?(夏以来,テレビ離れが進んでいるのでわからない.)

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2008年11月23日日曜日

道新2008年11月18・19日──サッポロピリカコタンで伝統家屋の火災

北海道新聞,2008年11月18日(火),夕刊,13面
「ポンチセ」から出火 札幌 屋根の一部焼く


北海道新聞,2008年11月19日(水),日刊,31面
ポンチセ火災 「悲しくて涙」 建築のウタリ協札幌支部


札幌市内のアイヌ文化交流センター,サッポロピリカコタン(7月の先住民族サミット2008で,会場のひとつとなった)で,敷地内に復元されていた伝統家屋ポロチセから出火,「屋根の一部を焼いた」という.

18日の記事では,「害虫駆除のため,建物内のいろりでまきを燃やして」いたところから,この火が屋根に燃え移ったのではと.

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みんぱく研究フォーラム「無国籍者からみた世界-現代社会における国籍の再検討」

みんぱく研究フォーラム
無国籍者からみた世界-現代社会における国籍の再検討


大学の講義で,無国籍者についての話のとき,教授が「みんぱく」がどうこうと口にしていたので,検索したら出てきました.興味深くもあり事前に参加登録をして参加(見学)してきました.

みんぱくが東京でひらくフォーラムというと,年に何度か,日経新聞と協力するかたちで実施しているもの──同新聞社の本社ビル内のホールで実施──を思い浮かべていたのですが,今回はまったく具合がちがいました.

会場は国連大学本部ビル(青山学院向かい)の5階で,ホールの規模こそ小さいものの,同時通訳用機材と革張りの椅子など,会場に入った瞬間「来る場所まちがった…」な気分になる場所でした.それこそ普段は国際会議などに使用されているのでしょう.

司会の阿部浩己(神大法科)の「国籍問題──国際法 / 在留資格──(国内の)移民法」という整理のうちでは,どちらかというと後者の問題がよく話されていたように感じました.

法律上または事実上,「無国籍」となってしまうことは確かに大きな不利益をその個人に及ぼすのであるが──そしてそれらの事例とその背景にある問題というのは大変に興味深いものなのだが,しかしそれ以前にというかそれ以上にというか,特に日本においては行政窓口における制度の運用がまずいという指摘はなお興味深かったです.

これは山口元一(弁護士)が指摘したところで,さまざまなサービスの提供や,何らかの申請の場面で,法律上もしくは政府の決定上では必要とされていないような書類を求めるということがしばしば堂々と行われているということ,そもそも国籍を証明するためのものではない外国人登録証に記載された「国籍」を文字通りに「国籍」と見ることなど.

それにしてもパネラーの1人,ユージン・アクセノフ(インターナショナルクリニック院長)は,自身の受けた教育と医師という社会的・経済的ステータス,歴史的偶然(敗戦時は「日本人」以外それも多言語理解者が大変に優遇された)というまさしく幸運によって80年間無国籍生活を「楽観的」に送ってきたのだそうで──司会からも再三「〔会場内の〕マイノリティ」と呼ばれていましたが──ようするに「お金があれば何も困りません,私は困りませんでした」という以外なにも発話するつもりがなかったようでした.

そうした「個人の問題」,「能力の問題」──そこではしばしばその「幸運」がいかに社会的・歴史的なものであるかが忘れられるか過小評価される──として議論したところで何も得るものはないのですが.

そういうわけで個人の来歴とその当人の思想とか思考法というものとが如何に相互に結び付いたものであるかをしみじみ感じた次第.


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拡張機能Juice,やっと動くようになった

Juice──ウェブページの中のテキストを選択し,その場でドラッグ&ドロップするとブラウザウィンドウ右側にサイドバーが表示され,テキスト,画像,ヴィデオなどいろいろな検索を一挙に行ってくれる拡張機能──が使えるようになりました.

これまでインストールしても,上述のドラッグ&ドロップによる検索の機能が一切機能せず,完璧なやうなし状態だったのですが,先ごろバージョンが0.1.3になって,機能するようになりました.

動かなかった原因は不明です.他の拡張機能と衝突していたのか…

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2008年11月21日金曜日

テレビを見るということ

帰宅すると茶の間のテレビがついていて,オヤが他の作業をしながら見ていた.NHKの9時台のニュース番組.
例の厚生省高官の殺害事件の件を長々と取り扱っていた.

細切れの部分々々──事件現場の新証拠,捜査の進展状況,警察の発表の引用,犯行声明すら出ていないのに「これは大義名分に名を借りたその実殺人のための殺人だ」と断言する「作家」(だがそもそも一体如何なる資格があって彼は口出しするのか),犯行についての当たり障りない解説と「自宅というものは本質的に危ない」というかなり有り難い指摘を授けてくれる犯罪学者,厳戒態勢の厚労省前,「近所」ですらない「住人」の声(それも例のごとくただ一人の!),そしてまた「作家」….

あまりも馬鹿々々しい番組内容──もちろんそのうちでも一番なのはまったく独創的な仕方で犯人像を語って止まない「作家」だけれど,しかしこれら部分々々の寄せ集めであるこのニュース番組そのものがよほど低俗である.

内心がっかりさせられたのは,こうしたニュースに対して,そのニュースをまともに見てもいないオヤが,「うん,やっぱり,そうだとうな」とばかり半ば同意のことばを述べたことである.

こんな見るに堪えない番組を見ながら,同意不同意はともかくまっとうなコメントができるというのは,かなりトレーニングが必要なことではないかと思う.

不図,今日ではNHKの番組のうちで,安心して,無心で,嫌悪を感ぜずに見ていられるのは大相撲と今日の料理くらいのものではないかと考えてしまった.


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2008年11月20日木曜日

道新2008年11月15日──アイヌ民族の全国協議会設立へ

北海道新聞,2008年11月15日,日刊,2面
アイヌ民族の全国協設立へ 北海道ウタリ協会が決定


14日,北海道ウタリ協会理事会で,道内・関東の4団体に千島列島,サハリン出身のアイヌ民族を含め,「全国協議会」(仮称)を設立することを目指す旨決定したとのこと.

また先に報道されていた,千島列島出身のアイヌ民族でつくる団体は,北海道ウタリ協会とは別組織とすることに決まったとのこと.

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2008年11月16日日曜日

道新2008年11月13日──今年で3年目の市民劇「アイヌ逓送人吉良平治郎」

北海道新聞,2008年11月13日(木),日刊,28面
発信2008 共生への舞台 アイヌ逓送人吉良平治郎 上 広がる感動 遭難死の背景に迫る


2006年以来,釧路市,札幌市等で上演を重ねてきた市民劇「アイヌ逓送人吉良平治郎」が今年も,釧路,斜里,札幌で上演されるとの由.

アイヌ民族と和人「劇団員」との共同作業に,「和人とアイヌ民族の歩み寄」りを見る,という内容の記事.吉良平治郎(1886-1922)の略歴なども掲載されている.

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道新2008年11月12日──千島出身者の団体設立

北海道新聞,2008年11月12日(水),夕刊,1面
千島出身者の団体設立 ウタリ協会 生活支援の窓口化


ウタリ協会は,現在のロシア領および,いわゆる「北方領土」と日本政府が呼ぶ南千島地域出身のアイヌ民族団体を設立することを決定した由.

「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」の協議次第で,政府による先住民族の諸権利の回復,生活の支援などがおこなわれることが予想されているが,施策の対象に北海道以外にルーツを持つアイヌ民族が含まれるか不透明なため,とのこと.

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2008年11月15日土曜日

WIndows XP SP1...

何かの拍子に思いついて、研究室のPC上で稼働しているWindows XPをアップデートすることになったのだけれど、この過程でそのWindowsが2005年以来アップデートされていないことが分かった。

それもなんとWindwos XP SP1段階なのである。すでにSP3がリリースされている今日にあってこれである。ClamWinでウィルスサーチをすると、スパイウェアがいくつか見つかった。「いくつか…」で済んでいるのは、つまりこのPCがあくまでも「研究室の…」だからだろう。

もともとWindows XPのアップデートはMicrosoftのサーバーの問題か、プロセスがとても長い。結局数時間かけてSP2までアップデートし、IEは6から7へアップグレードした。(その後SP3にアップデートしようとしたが、なぜかその途中でWindowsが異常停止してしまった。)

アップデート・ファイルの中には、2004年付けのものもあるのだから、随分である。それにしてもなんでこんなPCが存在してしまうのか。このPCについていえば自動アップデート機能が解除されていた。2005年ころ、研究生のだれかが「Windowsのお節介」を断ってしまったらしい──もちろんそのような愚行こそ「お節介」、否「ご迷惑」なのだが。

とにかく遅いアップデートである。こんなに溜め込まれたら、堪ったものではない。こんなOSが稼働しているところにいつもUSBを差し込んで使用していたと思うと…。

年に数回ニュースになる、頑迷固陋なるWinnyユーザの引き起こす事件にはいつも呆れるばかりであるけれども、そういうニュースを見ている一般のひとのうちにも、相当数OSのアップデートをせずに、自身にとってばかりでなく他人にとってすらリスクとなっている人びとがいるのだろう。

2008年11月14日金曜日

PhotoshopCS3でエラー表示

PhotoshopCS3で,これまでのPC生活で一度も見たことのないエラーが表示された.

アラートのタイトルは,
Microsoft Visual C++ Runtime Library

いわく──,
Runtime Error!

Program: C:\Program Files\Adobe\Adobe Photoshop CS3\Photoshop.exe

This application has requested the Runtime to terminate it in an unusual way.
Please contact the application's support team for more information.



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2008年11月13日木曜日

プロファイルを複数作成することによる弊害

ここのところ大変困っていたことに,Thunderbirdで,メッセージ内のURLをクリックしても,エラーが発生してFirefoxが起動しないという問題がありました.

「Firefoxは起動していますが応答がありません」云々のメッセージで,Windowsの「既定のプログラム」での設定になにか問題が起きてしまったのだろうかとあれこれ考えていたのですが,原因はFirefoxのプロファイルにありました.

どうもプロファイルマネージャで普段使用していないプロファイルのほうが「既定」のものとして指定されていたらしく,ThunderbirdでURLをクリックすると,この「既定」のプロファイルのほうでFirefoxが起動しようとするために,現に稼働中のFirefox(のプロファイル)と衝突して,結局正常に動作しないのでした.

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『アイデンティティ/他者性』

例のごとく,衝動買いしてしまったアイデンティティ/他者性 (思考のフロンティア),おおまか読了.

この本,タイトルと内容が一致していない.否,すくなくとも「タイトルから一般に期待されるモノ」ではない.この本で取り扱われているのは,(そのタイトルにもかかわらず)いわゆる「自我アイデンティティ」の話ではない,と言っていいと思う.分析の対象となっている人物というのが特別な,悲惨な経験をくぐり抜けてきた人びとであるという意味ですぐれて特殊ケースであるし,そうした人びとのアイデンティティ,というよりはむしろ彼らの個人史と彼らの著述のスタイルの問題を扱っているという点でより総合的な分析である.

それはそれとして,また分析のあまりにも文学的(?)なところに辟易させられた.著者の深い(?)分析(?)について行けない.もちろん著者としては「当然のこと」を説明しているつもりなのかもしれないが….こういう文章を読める人というのは,たぶん,相応の文化資本の相続人なのではないかと思う.そういう意味で「他者性」というものを感じる一冊であった.
(※注: ぼくがそのような感じを受ける文書もしくは文書以外のものというのはおびただしく存在するので,別にこれはこの著書の特別であることを指摘しているのではない.)

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2008年11月9日日曜日

拡張機能Juiceが動作しない

Mozilla Re-Mix: キーワードを選択・入力するだけで様々な関連情報をリストアップしてくれるFirefoxアドオン「Juice」
「Juice」は、Webページ上の選択キーワードを元に、GoogleからのWeb・ニュース・イメージ・動画検索に加え、ブログ記事などからの関連する情報をも収集し、一つのサイドバーに集約して結果を表示してくれるというアドオンです。
という記事をみて,「うむ便利そうだ」と例のごとくさっそくインストールしてみたのですが,動作しません.ウェブページのテキストを選択して,ちょっとドラッグ&ドロップすればよいはずなのですが,そうしてみてもウンともスンとも言いません.

別の拡張機能かなにかがドラッグ・イベントをキャッチして何かしているのでしょうか…?

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2008年11月6日木曜日

アイヌ文化フェスティバル/東京国際フォーラム

11月1日,日曜日,アイヌ文化フェスティバル(東京)を見に行ってきた.
今年は,室蘭,和歌山,東京,白老で開催されるとのこと.東京会場は東京国際フォーラムであった.

1階受付の背後には展示コーナーがあり,マキリや盆(アイヌ語での呼び名を記憶し忘れた)などの木彫工芸のほか,おそらく大陸からサハリン経由でアイヌ民族の伝統社会にもたらされた玉の首飾りなど.アットゥシをはじめとして,刺しゅうや切り伏せ文様で飾った民族衣装も.

2階(踊り場)には工芸の実演,グッズ販売コーナー,関連団体の資料配付コーナー,啓発ビデオの上映コーナーなどがあった.

3階がホール(Cホール).

「フェスティバル」といっても客層をみると,みんぱくフォーラムとか歴博フォーラムとかに顔を出していそうな人たち──別に否定的な意味でいうのではないのだけれど,つまり高齢の方々が多い.

主催の(財)アイヌ文化振興・研究推進機構 理事長・谷本一之氏のごあいさつからはじまってウタリ協会理事長の加藤忠氏もお話.

その後の国立民族学博物館の佐々木和利氏の講演も,あきらかに近世史やアイヌ民族史についての事前の知識を要求している.「シャモ」,「蝦夷地」,「知行」,「石高制」,「久保寺」某,「場所」,「運上屋」….

(しかしながらまさに学問的に興味深い示唆も聞くことができた.江戸時代後期には「アイヌ」(もしくはアイノ)という呼称がアイヌ民族自身により,またアイヌ民族研究者ら──彼らの本当の関心は北方防衛であったが──によって用いられているが,しかし多くの和人は「蝦夷」という呼称を用い続けた.もちろんこの呼称は前近代における「文化」に基づくレイシズムを表すものであり,アイヌ民族は「禽獣」に違わぬものたちと規定されていた.けれどもこうして著しく見下されていたアイヌ民族であっても,しばしば和人側記録には,熱心に和語を学び手習いをするアイヌの少年たちが登場するという.佐々木氏お気に入りの当時の絵画を題材にしたプレゼンテーション.和人番人の目を盗み,父の目を盗み手習いを続けた者,クナシリ・メナシの蜂起の真実を伝えるため和語を学んだという者…江戸幕府による改俗強制政策のみに還元できない学習者たちの姿である.それは佐々木氏のいう「異文化に対するごく普通の,当たり前の関心」に基づくものでもあったろうし,支配者の言語や文字という資本の獲得という意味合いのものでもあったろう.何にしても一元化されない歴史,多様な存在を含み込んだ社会の記述に,ひとつの可能性を示すものであったと思う.)

その後,木幡サチ子氏のカムイユカラ.きれいな歌/物語であった.

休憩があり,ぼくはここで退席した.ほんとうはこの後,トンコリの演奏やあれこれがあって,すこし「フェスティバル」らしく(?)なったはずだけれど,都合があって….

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道新2008年11月1日──旭川市博物館がリニューアル

北海道新聞,2008年11月1日,夕刊,1面
アイヌ民族の展示一新 旭川市立博物館 交易盛んな暮らし紹介


11月1日,旭川市博物館が「『交易・生産の民としてのアイヌ民族の歴史』をテーマに関係展示を大幅に充実して一新し,リニューアルオープンした」.

「狩猟採集の自給自足でなく,交易を前提とした生活を伝える新展示」というところで,ピンときたのだけれど,記事によれば『アイヌの歴史―海と宝のノマド (講談社選書メチエ 401)』の著者である瀬川拓郎氏は同博物館の学芸員であるそうだ.「狩猟採集」,「格差のない社会」,「自然との共生」といったキーワードによって理想化された──あるいはそうしたキーワードをほとんど一身に背負わされた──アイヌ民族の歴史の通俗的でたいへん普及している理解にたいする挑戦である.

瀬川氏が指摘するのは,こうした一般にひろく流布した理解が,アイヌ民族の伝統社会のある一面を強調しすぎているという問題ではなく/それどころか,こうした理解が文字通り誤ったものなのではないか,ということである.すなわち環オホーツク社会や本州社会との接触のなかで,アイヌ社会は(氏が「アイヌ・エコシステム」と呼ぶ)交易産品の生産に社会生活の重点を置くものとして成立してきたのではないか,と.


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道新2008年11月4日──アイヌ刺しゅうのテキスト刊行

北海道新聞,2008年11月4日(火),日刊,16面
気軽にアイヌ刺しゅうを 札幌の津田学芸員 テキスト作製 伝統技法を図解


テキストは道立アイヌ総合センター(札幌,かでる2・7)の津田学芸員の手になるもの.
「アイヌの衣服や文様紹介のあと,基本的な針の運び方を図解.ついで手本通りに試作品を完成させるコーナーを設け,最後は『マタンプシ』〔鉢巻き〕を作る」の項に七通りの図案を掲載した.〔…〕技法別に三部に分けて本を出す構想」とのこと.


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道新2008年10月26日──旭川の「ユクオプニカ」の儀式

北海道新聞,2008年10月26日(日),日刊,1面
シカノ魂 神の国へ 旭川


10月25日は,エゾシカ猟解禁の日であったという.
これにあわせて,「仕留めたエゾシカの魂を神々の国に送るアイヌ民族の儀式『ユクオプニカ』が…カムイの杜公園のササぶきのチセ(家)で始まった」.

(よくアイヌ民族の精神文化のひとつにアニミズムがあり,アニミズムは万物に神が宿るとする信仰・世界観である,というような説明がなされる.そもそもカムイをすなわち神として良いのかよくわからないが,それはともかく実際には,「万物に」というのは明らかにオーバーで,「神」格を認められていないモノは彼らの伝統社会においてもしばしば身近に見いだされるようである.鹿もそうであるが,サケも──近世のアイヌ民族社会の表象とまことに深い関係にある──カムイとは見なされていなかったようである.「エゾシカの魂を神々の国に送る」というのはしたがって「クマをカムイモシリに送る」というのとはおそらくまったく意味が違う.)

「この儀式はあまり知られていないが,江戸時代の絵に描かれており,同支部〔ウタリ協会上川支部〕はアイヌ文化研究者らの助言を得ながら進めた」との由.

(「知られていない」というのはおそらくウタリ協会──そしてとくにこの儀式をこのたび執り行った人びとには,ということなのであろうけれど,判然としない.文化の再創造の事例か.)


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道新2008年10月24日──刺しゅう教室展

北海道新聞,2008年10月24日,日刊,28面
一針にアイヌ民族の技 刺しゅう教室展


10月23日から,23アイヌ文化の伝承にとりくむ市民グループ「ヤイユーカラの森」の刺しゅう教室の,受講生の作品展が札幌で始まったとの由(28日まで).

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道新2008年10月24日──刺しゅう教室展

北海道新聞,2008年10月24日,日刊,28面
一針にアイヌ民族の技 刺しゅう教室展


10月23日から,23アイヌ文化の伝承にとりくむ市民グループ「ヤイユーカラの森」の刺しゅう教室の,受講生の作品展が札幌で始まったとの由(28日まで).

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2008年10月31日金曜日

Chromeに登録できなかったため…

ふだんはFirefox3を使用しているものの,テスト環境としてFirefox2.0.0.xを用意する必要を感じて同バージョンのFirefoxをMozilla Japanのサイトからダウンロードして,手もとのPCに導入しようとした際に,起動時に「Chromeに登録できなかったため,インストールに失敗しました」云々のアラートが3度連続で表示されるという問題が起きました.(このインストール云々言うとき,いったい何のインストールのことを指しているのかさっぱりでまったく無意味なアラートなのですが,Chromeという語が出てくることからして拡張機能システムに問題が起きているのでしょう.ともかくFirefox本体は起動します.)

PortableApps.comで公開されているFirefox Portableでも同様のことが起きます.
検索すると,↓のような記事を発見.

「FirefoxはChromeに登録できなかった」云々の対応 - 家鴨衛門不逞記
Lenobo Thinkpad X61T 上のWindows Vista(2008/06/15追記:エディションはUltimate)にFirefox2.0をインストール後、起動時に「FirefoxはChromeに登録できなかったため、インストールに失敗しました」というエラーメッセージ×3が表示される、という現象が出た。
(…中略…)
うちの場合、Firefoxを「管理者権限で起動」するだけで表示されなくなりました。
「管理者権限で起動」は、ショートカットメニュー内にあるのをクリックするだけ。
(…中略…)
ThinkVantage Password Managerが悪さをしている可能性がある、という指摘もされていたのですが、関係なかったみたい。
「管理者権限で起動」の前に、FirefoxからThinkVantage Password Managerのアドインをはずしてみたのですが、変化はありませんでした。
(ちなみに、ThinkVantage Password Manager のバージョンは 2.1.0)

──ここにあるやり方にしたがってFirefox2のショートカットの「プロパティ」を開いて「互換性」タブの「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れて実行(単にショートカットアイコンを右クリックしてコンテクストメニュー上の同名の項目をクリックしてもよし?)すると,それでも警告表示はでますが,そこで一度Firefoxを終了し,今度は先のチェックを外して起動すると,今度はもう何とも言ってきません.正常な起動です.

ちなみにうちの場合,ThinkVantage Password Managerもあやしいですが,Trend Micro Toolbar(未だにあのどうしようもないインターフェイスのまま放置されている)やDNA(BitTorrentに付属)も問題に関係しているのでは?と完全に余談ですが思っています.

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2008年10月30日木曜日

サルコジ「のろい人形」の販売差し止め請求は棄却

仏大統領の「のろい人形」、販売差し止め棄却される | 世界のこぼれ話 | Reuters
[パリ 29日 ロイター] フランスのサルコジ大統領が、自身の人形をブードゥー教の教本とセットで販売している出版社に対して出版の差し止めを求めていた訴訟で、現地の裁判所は29日、大統領側の請求を棄却した。この教本では、ブードゥー教ののろいの儀式用に、同大統領の人形に針を刺すようになっている。

ムハンマドを風刺漫画にするのがOKなのであれば,こちらは当然OKなのでしょう.
もっとも2つは「風刺」の性格が違いますが.「呪いの人形」もあまり健全な「ユーモア」には思えませんが,重要なのは「表現の自由」を行使する側と「表現される」側の力関係の問題でしょう.

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2008年10月29日水曜日

Firefox/Thunderbirdのウィンドウのサイズ問題

別にこれはThunderbirdに限らずFirefoxでも起こることなのですが,「設定」ウィンドウなどサイズが固定されているウィンドウのなかのコンテンツが(ウィンドウサイズに比して)大きすぎて,隠れてしまう,という問題がしばしば起きます.

デフォルトの状態──つまり拡張機能もテーマも有効になっていない状態──ではもちろんこうしたことは起きないのですが,拡張機能やテーマを追加・有効化したときに,この問題が起きることがあります.

とくに「設定」ウィンドウはすべてのコントロールがしっかり表示されていないとまずい部分です.最小サイズのようなものがあっても良いのですが,ともかくサイズを変更できるようにしてほしい部分です.

現在のところ手もとの環境(Vista Businness)では,

Firefox3 + Inquisitor(拡張機能)
Thuderbird2 + Tango Icons for Thuderbird(テーマ)

でこの問題が起きます.

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Ubuntu8.10,Xfce4.6...

LinuxディストリビューションUbuntuの新版のリリースが間近になってきた
その上,デスクトップ環境Xfceも新しいバージョンが出る
いつもこういう時期なるとLinuxに乗り換えたくてしかたなくなってくる.しかし現実的にはそんなことはできない.せいぜいWindows上にインストールしたVMWareで,仮想マシンを動かし,その上でLinuxを動かすくらい….
結局アプリの使い勝手の問題も大きいが,ウェブサイトの表示テストの都合でWindowsに残らざるを得ない.

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2008年10月24日金曜日

GIMP 2.6──UIに文字化けあり

GIMPの新バージョンがいつのまにかリリースされている.記憶が確かならばバージョン2.4リリースのときには,もっと賑やかにニュースが出ていた.他のソフトウェア開発情報も以前と比べてあまりニュースにならなくなっているように感じるのは僕だけだろうか.

RIAやブラウザ戦争関連の話題だとか,とくにGoogle Chromeの話などにニュース執筆者の関心のことごとくが吸引されてしまったような…

それは兎も角,バージョン2.6.1をインストールしてみた.以前の記事からの繰り返しにはなるけれども,やはりPhotoshopに比べるとUIが弱いのだなー,と.

バージョン2.6では画像編集ウィンドウに,メニュー(編集,表示,ダイアログなどなど)がまとめられ,ツールパレットやその他のウィンドウの上部にはメニューがつかなくなった(そんなことよりもパレット類や画像ウィンドウをまとめる親ウィンドウを標準でつけてほしい.メニューはそこに統合して).

すくなくとも画像ウィンドウの底辺にある倍率変更セレクトボックスに文字化けが見られる.空白文字が化けているのだろうか,「100■%」という感じになっている(■は□の中に4つの英数字).

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2008年10月23日木曜日

大仕事がだいたい終わった

この秋の大仕事,3件の公開を終えた.
コストの削減や,コンテンツの更新可能性の保証──へたに外注すると緊急性の情報更新の方法がない場合がある──など,ウェブサイトを自前で作成・管理することには,それなりに意義のあることではあるが,今回はちょっとやりすぎである.あとは更新作業….






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セロテープでX線

これ,来年のイグ・ノーベル賞の候補じゃないかしら…

粘着テープでエックス線 骨の透視撮影も可能-北海道新聞(環境・自然・科学)
市販のセロハンテープを勢いよくはがすと、瞬間的にエックス線が発生し、その強さは指の骨を透視撮影できるほどであることを米カリフォルニア大の研究チームが突き止めた。23日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

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ポップアップメニューの存在意味

ウェブサイトにおけるポップアップメニューの存在意味について,おもしろい説明を見つけた.

トップページにみるウェブデザイン--スタートポイントとしてのZDNet Japan - page2 - builder by ZDNet Japan
読者が読みたい記事であれば、通過するページが1ページくらい増えたとしても問題ないかもしれません。しかし、広告主は掲載中の広告がトップページから遠ざかっているように感じたり、隠れてしまっている印象を抱く可能性があります。利便性があってのポップアップメニューですが、「すぐに広告が露出されます」ということが明確に分かるような配慮として付けられている一面もあるそうです
これ,別に「広告主」でなくても,たとえば1つのサイト内でコンテンツ作成依頼が複数の部署から来るような仕事の時,各部署の満足度を上げるのに貢献する(かもね),ということも言えるかも…?

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2008年10月22日水曜日

Photoshop CS3のバグ──画像ウィンドウの「最小化」・「閉じる」

どういう条件でかわからないが,PhotoshopCS3で複数の画像ファイルを開いて,そのうちの一つを「最大化」して最前面に出して編集している状態で,この画像のウィンドウの右上の「最小化」や「閉じる」ボタンをクリックしても,画像のウィンドウは依然としてそのままになる.

しかし──質の悪いことに──これはあくまでもUI描画の問題らしく,続けて「最小化」や「閉じる」ボタンをクリックすると,画面上で表示されている画像のウィンドウの,背後のウィンドウのボタンが押されたことになる.

とくに「閉じる」ボタンを押してしまったときが問題で,あくまでも画面に表示されている画像のウィンドウに対する操作と勘違いして,「閉じる前に~変更を保存しますか」で「いいえ」などクリックしてしまって,実際にはその背後の消してはいけない画像ファイルのウィンドウを消してしまい,数十分間の編集内容が吹き飛ぶということも起こる.

この現象は,PhotoshopCS3自体のウィンドウを最小化してまたもとのサイズに戻すことで,UI描画が更新されて──「最小化」もしくは「閉じる」をした画像が隠れ,背後の画像が表示される.

動作環境: Windows Vista Businness SP1

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東京都のウェブサイト

都内のとある種類の施設探しをしていて気づいたのだけれども,東京都のウェブサイトの状態には,なにかすごいものがある.

文字サイズの調整や,色遣いの切り替えのためのボタンを用意するなど,今日的なWeb標準への対応が見られるものの,サイト全体のデザインがぐっちゃぐっちゃで,とても見にくい.

ページ内のあらゆる場所にあたかも「われこそはメインメニューだ!」と主張しているかのようなものが散在しており,情報を探す側=自分は,どこから手をつけていいのか,さっぱり分からず,思考停止させられる.

よくみると,ふつうページの上段や左サイドに置かれるメインメニュー(グローバルナビゲーション)が,「東京オリンピック・パラリンピック招致」とか「映像で楽しむ美しき東京」とかの大きな画像によって,はるか下方に押しやられている.

とくにオリンピックについては,ウェブサイト最上部にも巨大なバナー画像があり,その直下には知ったかぶりの軍国主義者で,口の汚さで都の威信を取り崩し続ける石原慎太郎がニコニコしているが,その横にはやはりオリンピック招致のシンボルマークの画像が入っている.

もちろんこれは「やりすぎ」なことが,誰から見ても明らかである.その明らかであることを気づけない,気づいていても気にしない,そういう人びとがコンテンツの運営の指示を出しているのだろう.そういう環境では仕事をしたくないものである.

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2008年10月21日火曜日

ロイター.co.jpの恣意的な社会調査

これはそもそも「社会調査」とか「世論調査」という範疇に入らない可能性も高いけれども,今,ロイター.co.jpのウェブサイトで右のような,オンライン調査を行っている.

以前は,次期首相の投票をやっていたように記憶している.
すくなくともその時には「その他」というような選択肢があった.

しかし今回の調査には,選択肢は2つしかない.「米国による〔北朝鮮に対するテロ支援国家指定の〕解除は適切でない」もしくは「6カ国協議など対話を進める上では仕方がない」

社会学的には,無回答や,「わからない」,「選択肢にない」,「その他」といった回答や選択肢の存在は非常に重要なものであることが,指摘されている.

質問や質問の回答の選択肢というものは,しばしばそれを作成した人びとの利害なり関心なり目的なりを反映するからであるし,またある種の質問に答えられる──つまり質問や用意された選択肢を理解し選択できるとか,自由回答で「自分の意見」を述べることができるとか──ということは,実は回答者の社会階層に依存する傾向がある.

しかしながらこの調査の選択肢はすでに述べたとおりである.もっとも選択肢うんぬん以前に,質問文中で「日本では拉致問題への影響を懸念する声も。」と,まさにその調査の回答の一例とおぼしき「人の意見」を事前に示すなど,もってのほか,完全に論外事ではある.

そうした技術的な稚拙さはわきに置くとしても,ウェブサイトの訪問者──しかも特定のニュース記事の訪問者──にそれを調査への参加をうながすという方法自体が,まったく調査の調査としての存在価値を無化してしまっている.

対象者は無作為に選ばれたわけではなく,むしろ(そこに人間は介在しないが)あきらかに恣意的に選ばれており,サンプルとなった回答者の「母集団」は完全に不明である.この調査ではもちろん「無回答」は集計していないが,かりに調査に答えずページを去ったということを「無回答」として集計に入れるとしても,その「無回答」は,調査の質問に対する「無回答」なのか,そもそも調査に気づいていない,気づいているがまともに読んでおらず答えていないという意味のものなのか,一切判別はつかないのである.


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2008年10月20日月曜日

ImpressCMS

The ImpressCMS Project : Make a Lasting Impression

XOOPSからフォークしたCMS.時間ができたらローカルのテスト環境にインストールして,あれこれ試してみたいなぁと思っているものの,なかなかそうまとまった時間はありません.

一番気になるのは,
モジュールが自身のコンテンツのためのJavaScriptファイルや,CSSファイルへのリンク(SCRIPTタグやLINKタグ)をHEADタグ内に書き出すための変数($xoops_module_header)に,コンテンツ部分($xoops_contents)と連動したキャッシュがついているか,です.

信じられないことですが,XOOPSにはこの手のキャッシュ機構がないようなのです.よってモジュールのコンテンツのキャッシュを有効にした状態で,モジュールのページを再読込すると,$xoops_contentsにはキャッシュが効いているので,HTMLは問題なく表示されるのですが,$xoops_module_headerは初期化されてしまっていて,CSSやJavaScriptは呼び出されないという,とんでもないことになるのです.

テーマファイル(theme.html)内でif文と$xoops_dirnameを組み合わせて使用するなど,対処方法は複数通りありえますが,「CSSやJavaScriptの使用が一般化して久しい今日,やっぱりこれじゃあまずいんじゃないの?」と.

あとは以前も書いたことのあるナビゲーション(メニュー)の問題ですが,これは試すまでもなく,公式サイトをみれば一目瞭然で,全っ然っダメですorz.


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2008年10月19日日曜日

ThinkVantage Password Manager


ThinkVantage Password Manager

これ,ThinkPadにFirefoxをインストールすると,デフォルトでアドオン一覧に現れる拡張機能なのだけど,Firefox3には未だに対応していないらしい.

僕の場合,このPC(X200)を購入する以前からFirefox3を使用していて,したがって一度もこの拡張機能が動いているのを見たことがない.

Googleで検索すると,文字通り強引なFirefox3対応化の方法が書いてある.

Stack-Style: T60: Firefox 3.0でThinkVantage Password Managerを使うための回避策
この記事を書いている時点ではまだFirefox 3.0に正式対応していないアドオン、ThinkVantage Password Managerを、無理やりインストールするための回避策。前半は以前紹介した、CSS 7.0をFirefox 2.0にインストールする方法と同じですが、これ以外にもう一ヶ所変更する必要があります。
──簡単といえば簡単なのだけど,簡単に思えるのは拡張機能の作成方法を紹介するチュートリアルを以前読んだことがあるからである.つまり,そういう予備知識なしにこの説明を読んでいたら,さっぱり分からなかったろうと思う.

だがともかく簡単である.ようするに拡張機能の本体にあたるxpiファイルを見つけ出し,拡張子をzipにあらため,解凍し,その中に入っているテキストファイルをエディタで編集し,あとはまたzip圧縮をほどこして,さらに拡張子をxpiに直すだけ….

でも,と思う.繰り返しになるが,ようするに知っていれば簡単なのである.ということはこの拡張機能をつくったLenovoの人間にとっては,もっと簡単なのである.それにも関わらず一向にアップデートがされないのである.これはいったい何なのか.

Password Manager 2.0 vs Firefox 3 :: Macotish Blog
lenovo community : ThinkVantage Technologies内の「Password Manager incpmpatible with Firefox 3」と言うスレッドでその方法がのっていた。

──というのだから(Lenovoのフォーラムに掲載されていた),なおさら謎である.

何にしてもSecure Loginを使っている場合,どういうことになるのだろう…せっかく鍵マークをクリックして自動入力にしたのに,次に今度は指紋をとらないといけない,とか? 兎も角,実際に動作しているところを見ていないのだから,分からない.
そのうち余程ひまなときにハックをして使ってみるかなー.

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Firefoxの拡張機能,ScribeFireをインストールしてみた

Firefoxの拡張機能,ScribeFireをインストールしてみました.

──といっても別に今日がはじめてではないのですが,以前インストールしたときには,Bloggerとの連携がうまくいっていなかった記憶があります.

とくに画像のアップロードができなくて,「こりゃだめだ」と即座に拡張機能の「無効化」をしてしまったのでした.

今回は,画像のアップロードにも成功して,まずは「使えるかも」の段階です.

現段階で気になることといえば,ScribeFireの画面が縦幅固定であること.
使用しているPCが12インチ・ワイドなので,縦は800ピクセルしかなく,オプションで「分割画面で開く」や「新規タブで開く」を選ぶと,右端にスクロールバーが表示されてしまいます.
「新規ウィンドウで開く」を選んで,ウィンドウの縦幅を最大にすると,ぴったり収まります.


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Group/Sort Tabs──便利っぽいがひとつ難点あり

Mozilla Re-Mix: Firefoxのタブをグループ分けして並べ替えるアドオン「Group/Sort Tabs」
Firefoxで多くのタブを開いた際、関連したサイトがある程度順番に並んでいると参照がしやすくなります。
しかし、外部リンクなどをクリックして次々にサイトを閲覧していると、どうしてもタブの順番はバラバラになってしまい、それをきとんと並べたい場合は手作業になってしまいます。
こんな事は毎回手作業でやっていると非常に面倒ですね。
こうのように多くのタブを開くことが多い方に役立つアドオンが「Group/Sort Tabs」です。
──という記事につられてまた拡張機能を増やしてしまった….
これはタブを散らかしながら作業をするときには便利かも :-)
ホスト名ごとにタブをグルーピングしてくれます.

でもひとつ問題があって,プロトコル名の部分(httpとかhttpsとか)が違うと別のグループにされてしまいます.うーん,どうやら単純なURLの文字列比較を行っている模様.

その上──これはもうグルーピングの原理上どうしようもないことではありますが──,新しく開いたタブがかならずしも現在のタブの右側には表示されません.新しいタブが現在のタブの左側に出たりすると,ちょっと戸惑います.慣れの問題といえば,まあそうかもしれませんが.

2008年10月18日土曜日

国境なき記者団がオンライン署名──アンナ・ポリトコフスカヤのために正義を

一昨年の10月7日,ロシア人の記者アンナ・ポリトコフスカヤが何者かに殺害された事件に関連してRSF(国境なき記者団)がオンライン署名を集めています.

Reporters sans frontières - Russie
« Justice pour Anna Politkovskaïa »
Nous exigeons la création d’une commission d’enquête internationale pour établir la vérité sur l’assassinat d’Anna Politkovskaïa, le 7 octobre 2006 à Moscou. Nous demandons que la justice soit rendue dans la plus grande transparence et que l’impunité des assassins de journalistes cesse enfin.

いわく,
「アンナ・ポリトコフスカヤのために正義を」
2006年10月7日,モスクワで,アンナ・ポリトコフスカヤが殺害された事件について真実を明らかにするため,国際的な調査委員会の設置を要求します.
私たちは,真実が明らかにされ正義が回復されることを,そしてまたジャーナリストの殺害に対する免責に終止符の打たれることを望んでいます.

  1. 「Votre nom ou pseude」に名前(もしくは仮名)を,
  2. 「Votre adresse email」にメールアドレスを入力し,
  3. 「Valider」ボタンを押すと──
──しばらくあとに確認メールが届くので,そこに書いてあるURLにアクセスすると署名が完了します.

参考: ロシア連邦:表現の自由は窒息寸前 - アムネスティ日本
チェチェンやイングーシなど北コーカサスの人権状況について告発しようとする人権擁護活動家、弁護士、ジャーナリストは、嫌がらせや脅迫を受け続けています。 政府に対する反対意見を表明する自由が急激に失われつつあり、そのことがさらなる人権侵害を助長しています。

キャプチャ画像をとる拡張機能の問題──というよりはFlashの問題

Webサイトの作成作業をしていると,依頼者にできばえの確認をしてもらったり,CMSに異常がおきたのだが問題を言葉で言い表せないというときなどに,ブラウザの表示コンテンツのキャプチャ画像を作成してくれる拡張機能が重宝である.

きれいなデザインのサイトを見つけたときなどに,今後の参考にとキャプチャ画像を保存することもあるし,それこそブログの記事のためにそうすることもある.

それで今日まで,3つの拡張機能を使ってきたけれど──,
──いつも残念に思うのは,ウェブページ中,Flashによる表示域はキャプチャ画像に含むことができないことである.

なるほどFlashはCSSのz-indexが効かず,常に前面に表示されたり,そのせいでまたリキッドレイアウトを台無しにしてしまったりもする.

ようするにこれは拡張機能レベルでどうにかできる問題でもないのだろうなと,半ばあきらめつつも,やはりFlashを使ったクオリティの高いサイトを見かけるたびに残念に思う.

もちろん,OSのスクリーンショット機能をつかえばブラウザのウィンドウや,Windowsのタスクバーなどまで入ってしまって,しかもウェブページの一画面で表示できる範囲だけしか,1度のキャプチャでは手に入らない.無いよりはマシということではあるが….

2008年10月17日金曜日

新しいMacBookはやっぱりとても重い

アップル - MacBook
一枚のアルミ板から削り出された新しいボディを持つMacBookが、これまでにない薄さ、軽さ、そして耐久性を実現します。
──というので,(ちょっと騙されたつもりになって!)期待してみたけれど,

アップル - MacBook - 技術仕様
重量: 2.04kg
──だそうです.
Appleのスタイリッシュさに,いつも「実」が伴わないのはほんとうに残念なことです.

道新2008年10月16日(木)──アイヌ有識者懇 道内視察終了

北海道新聞,2008年10月16日(木),日刊,32面
アイヌ有識者懇 道内視察終了 生活支援は慎重姿勢

有識者懇は3日目で現地視察を完了したとの由.いかにも短い視察である.

文化伝承に国有林を利用することについては「短期的に解決できるとの見解を示した」が,生活支援については──同紙は「慎重」といふ表現をしているが,「具体的にどういう法律をつくるべきかは任務ではない」(佐藤座長)という発言──「現地視察」を済ませておきながら!──からは,もっと消極的な姿勢であることがわかる.

既報の国立の研究機関の設置の要望についても,「財政的にも厳しいため,何が可能かはこれから考えたい」とのこと.アイヌ文化──だけにとどまらずこの列島に存在した多種多様の精神的な資源──をことごとくに挽き潰しながら「開拓」と「近代化」を実行した末に今日の「日本」があるというのに,「財政的」もなにもないではないか,と思われる.
何よりも「先住民族の権利宣言」を理解しているのだろうか?


文化伝承に危機感 進む高齢化 人材育成を熱望

アイヌ文化振興・研究推進機構の調査によれば,現在,白老,旭川,平取など「道内七地域の文化伝承者は計四百五十六人.このうち六十歳以上が65%を占め,四十歳未満はわずか十七人」.

「民族文化を継承できる教育機関」,「アイヌ民族学校」の設立の要望,また「文化」の保存は「国の責任」で取り組むべき,とする言葉が掲載されている.

曽金燕さんと長女 五輪期間中,軟禁状態に

asahi.com(朝日新聞社):人権活動家の妻子、五輪の前日に軟禁 中国当局 - 国際
【北京=峯村健司】中国の人権活動家、胡佳氏(35)=国家政権転覆扇動罪などで服役中=の妻曽金燕さん(25)と長女の胡謙慈ちゃん(11カ月)が、北京五輪前日の8月7日、公安当局者に連行され、遼寧省大連市のホテルに軟禁されていたことが関係者の話でわかった。

中国政府はいつまでこのようなことを続けるつもりなのだろうか.

資本家に味方しては庶民の家を奪い,社会的弱者に味方して政策に疑義を呈するするものには刑罰で答える.否,そもそも社会的弱者の存在そのものを否定したい….

国民の声を適切に代表していると見なされていてこそ,国家といふものは正当化されるものであって,その限りにおいてあるいは一党独裁という政治体制のぎりぎりの正当化も可能なのかもしれないとは思うが,個々の意見に暴力で対応するような国家はそもそも論外である.

何よりも,今日の中国のような,剥き出しの資本主義社会を建設した人びとが,あくまでもあの党名を身に帯びていることが,許されざることのように思われる.

曽金燕さんと長女の自宅軟禁の解除,胡佳さんの拘留環境の改善と,早急な釈放を願う.

1 Click アクション 胡佳さんの釈放に向けて、一人でも多くの署名を
胡佳さんをはじめとする、平和的手段で自らの意見を表明しただけで拘禁されている中国の「良心の囚人」を直ちに釈放するよう、アムネスティは取り組んでいます。以下の要請文に、皆さんの署名をお願いします。 ★ 集められた署名は、アムネスティ日本から中国政府に年内に郵送します。 ★ 署名の締切: 2009年12月10日(世界人権デー)
参考:緊急アクション 胡佳さんの即時・無条... | AMNESTY INTERNATIONAL JAPAN

道新2008年10月15日(水)──アイヌ有識者懇が民族博物館を視察 白老 関係者と意見交換

北海道新聞,2008年10月15日(水),日刊,31面
アイヌ有識者懇が民族博物館を視察 白老 関係者と意見交換

既報のとおり有識者懇談会のメンバーが白老を視察.
国が主体となった調査・研究機関の設置,教育体制の充実,財団法人経営の同町のアイヌ民族博物館の財政支援・公営化などが要望された,とある.

参考:アイヌ有識者懇が民族博物館を視察 白老 関係者と意見交換-北海道新聞(政治)

2008年10月16日木曜日

NHK総合,2008年10月15日(水),10時分~10時45分──その時 歴史が動いた「神々のうた 大地にふたたび~アイヌ少女・知里幸恵の闘い」

NHK総合,2008年10月15日(水),10時分~10時45分
その時 歴史が動いた「神々のうた 大地にふたたび~アイヌ少女・知里幸恵の闘い」

友人からの知らせで番組の放送を知る.而して放送時間はすでに過ぎていた.

おそらくこの番組ならば放送予告もあったろうが,頻繁に使うテレビは壊れていて,ここ1ヶ月かそれ以上,テレビを見ていないので,もとより知るすべなく.
日本が近代化にまい進する明治、古くから北海道に住むアイヌ民族の暮らしと文化は消し去られようとしていた。そんな中、アイヌの少女・知里幸恵は、アイヌ文化の豊かさを伝え、民族の復権を訴えようと立ち上がる。「人間の本当の豊かさとは何か?」幸恵は、アイヌが語り継いできた伝承を本にまとめ、世の人々に問いかけようとする。しかし重い病が彼女を襲う。『アイヌ神謡集』完成に命を捧げた知里幸恵の闘いを描く。

──と,番組の「詳細」にはある.
今年7月の先住民族サミットの小野友五が出演していたらしい.

(それにしても「アイヌ神謡集」は,「人間の本当の豊かさ」をめぐる問題提起の書であったろうか……もちろん過去のある事物について何らかの「意味」付けをし,「問いかけ」を聴くのは多く現在の人間に負うところなのだけれど…)

再放送──その時歴史が動いた
平成20年10月20日(月)
17:15〜17:58 BS2 全国
平成20年10月21日(火)
※月曜深夜 03:30〜04:13 総合 全国(近畿除く)
平成20年10月21日(火)
16:05〜16:48 総合 全国 (事情により放送が中止になる場合があります)
平成20年10月25日(土)
10:05〜10:48 総合 近畿のみ

MicrosoftはどこまでWebに本気なのか


Microsoft Silverlight: Light Up the Web

Adobe社によるAIRプロジェクトの対抗馬として──この文脈はとても重要だ──それなりに期待はしているMicrosoft社のSilverlightであるが,この頃やっと公開されたバージョン2ベータの対応ブラウザをみて呆れてしまった.

「Firefox2…えっ? 2? Firefox3は対象外? …あっ,Operaもない!」

世界中の良心的なウェブサイト制作者たちを悩ませてきたIE6のバグに対する──なかば伝説的な──怠慢姿勢?ウルトラ右派的姿勢?がここにも現れているように思うのは僕だけだろうか.

2008年10月15日水曜日

環境問題=油流出で漁業被害…だけっ?

道新2008年10月14日(火)日刊2面──「サハリン2」完成間近 日ロ潤す巨大基地

年明けにもLNGの出荷をはじめる予定のプロジェクト「サハリン2」についての記事.地図や写真を動員しているが,ようするに単なる広告記事.

記事の終盤で「ただ,環境面では課題が残る」などいうが,その「環境面」の課題として紹介されているのは,「油の流出事故が起きれば,漁業は大打撃を受けかねない」ということだけである.

実際には事故云々以前に,同プロジェクトで建設されたパイプラインの周囲で,当初約束されていたはずの土壌回復措置がしかるべく実施されていないなどの問題が指摘されている(にもかかわらず日本の国際協力銀行は融資を決定している).

ある地域の生態系とそれを構成する生物・非生物は,長期的かつ多面的な視点でその地域の資源と見なすべきものであると思う.しかし多くの人にとっては,カネ──短期的な損得──のみが意味のあることなのだろう.あさましいことではある.

参考:
FoE Japan | 開発金融と環境プログラム | ロシア:サハリン石油開発

無意味な調査報道の一例

中国の一人っ子政策世代、性交渉に葛藤も=調査 | 世界のこぼれ話 | Reuters
中国で「一人っ子政策」導入後に生まれた30代前半までの世代を対象にした性意識調査が初めて行われ、かつてより性交渉には開放的だが葛藤も感じ、一夜限りの関係には否定的という姿が明らかになった。15日付の中国青年報が報じた。
実のところ,この記事の見出しである「一人っ子政策世代」という部分は,記事の内容に先入観を持たせる以上の役割を持っていない.記事の中で「一人っ子政策」による何か心理的な影響があった云々述べられているわけではない.

それで本文はといえば,世代間での比較,同種の過去の調査結果などとの比較などは文字通り皆無で,これまた何が言いたいのかさっぱりわからない.

道新2008年10月14日(火)──アイヌ有識者懇 札幌で意見交換 ほか

2008年10月14日(火),北海道新聞,日刊,2面
補償,教育 要望相次ぐ アイヌ有識者懇 札幌で意見交換

昨日の記事においての予告通りに,札幌のアイヌ文化交流センターにて,ウタリ協会のメンバーと北海道知事,アイヌ有識者懇のメンバーが会合を持った由.

樺太アイヌの強制移住の歴史に対する謝罪・補償,「今後も多くの仲間が政府と話し合える機会をつくってもたい」たい(田沢守)とするもの,社会的・経済的格差の解消に向けた高等教育就学支援を要望するものなど.

補償、教育要望相次ぐ アイヌ有識者懇 札幌で意見交換-北海道新聞(社会)
政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長・佐藤幸治京大名誉教授)は十三日、三日間の日程で初めて道内入りし、初日は札幌市南区のアイヌ文化交流センターで、アイヌ民族と意見交換した。


同,31面
権利回復今こそ 貧困,差別の人生 切なすぎる 札幌の徳田さん訴え

同会合に参加した徳田しょうこさんの心情をとくに取材した記事.
小学校でのいじめのこと,出自を隠して過ごしてきたものの「札幌にはアイヌ民族なんか住んでないんでしょ?」という近所の人の何気ない言葉をきっかけに,アイヌ民族の存在を証明するために活動をはじめたこと,貧しさ故に「中学すら満足に通えず,その後も就職差別などで苦しい生活を続けてきた」お年寄りたちが,いままた「年金ももらえずに,生活保護で暮ら」していることなど.

道新2008年10月13日(月)──アイヌ有識者懇 きょうから道内視察 ウタリ協会と意見交換

※北海道新聞がオンライン上でのニュースソースの公開を制限し始めたようなので──それ自体としては当然の措置と考えます──,以後,備忘録の意味も兼ね,アイヌ民族関連の記事の見出しと要約を載せていこうかと思います.

2008年10月15日(月),日刊,3面
アイヌ有識者懇 きょうから道内視察 ウタリ協会と意見交換


アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会は,13~15日にかけて札幌,白老,平取で現地視察,アイヌ民族と直接意見交換をする由.これはまた今年8月発足後,第3回目の会合でもあるらしい.加藤・ウタリ協会理事長いわく,「継続的な審議機関の設置について,仲間たちから具体的に訴えてもらい,…理解をさらに深めてもらいたい」と.

アイヌ有識者懇 きょうから道内視察 ウタリ協会と意見交換-北海道新聞(社会)
政府の「アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会」(座長・佐藤幸治京大名誉教授)は、十三日から十五日までの三日間、札幌市や胆振管内白老町、日高管内平取町で現地視察をする。同懇談会委員の加藤忠・道ウタリ協会理事長が前回会合で要望した、総合的なアイヌ政策推進のための新たな法整備などに向け、アイヌ民族と委員が直接、意見交換する。

拡張機能Foxmarksがパスワードの同期に対応

Firefoxのブックマークを複数のPC間で同期する拡張機能Foxmarksが、パスワードの同期にも対応した模様。

複数台のPCを自宅内、自宅と職場とで使っている場合にますます便利です。PortableApps.comのFirefox Portable Editionを利用する場合もかなり便利?──でもUSBで持ち歩くのですから、かなり危険です。指紋認証型USBがほしくなってきました。

それにしても、こうなってくるとますますMozillaLabsのWeaveプロジェクトの存在意味が不明になってきますね…。この拡張機能も一度ならず試してみたことがありますが、Foxmarksと比べて、同期のタイミングが選べず、かならずFire
fox終了時に同期動作をするために即座にPCの前を発つこともできず、かなりイライラさせられます。

現実的には、Firefox同士のブックマーク(やパスワード)の共有をFoxmarksで、それ以外の拡張機能や、拡張機能の設定データ、入力フォームの記憶などをFEBEと他の2つの拡張機能(CLEO、OPIE)で手動で共有、Firefoxとそれ以外のブラウザとの間のパスワードの共有には、先頃サービスが始まったらしいLastpass.comを利用すれば万全でしょう。

参考:
Mozilla Re-Mix: パスワードも同期可能になったFirefox用ブックマーク管理アドオン「Foxmarks v2.5」リリース。

2008年10月13日月曜日

jQueryUIですこし困ったこと

jQueryを使用したアプリを作成していてすこし困ったこと。

jQueryのUI作成支援プラグインであるjQueryUIで、「doraggable()」メソッドを使用すると、対象のHTML要素(jQueryオブジェクトで表される)をドラッグ可能になる。

このとき、ドラッグ可能となっているHTML要素上のテキスト選択動作が不可能になる。つまりテキストをドラッグ不可能になる。

オプション「handle」で、マウスで実際にドラッグする部分(要素)──これをドラッグすると、「doraggable()」メソッドを実行した要素が移動する──を指定していても──、同じようにテキスト選択動作がキャンセルされる。handleで指定した部分であれば、この動作は理解できるが、ドラッグ動作とは関係ない、handleとして指定していない部分でもそうなるのは、ちょっと困りもの。

Flashのブラウザ依存性

Dell - デル株式会社

Flashのこんな単純な(?)しくみでも、ブラウザ依存性というものがあるのだな、という例。すくなくとも、うちのPCのFirefox3では、どのサムネイルをクリックしても、動作しない。Opera、Safari3(Windows)、IE7では問題なく動作する。

それにしても、
革新的なデザイン-わずか1035g-持っていることを感じさせないInspiron Mini 9

というのは、大げさ──というよりウソだよなーと思う。
1kgって、かなり思い。

そういえば、MacBook Airにしても、その薄さはよいのだけど、あれで1.3kgというのはやはり興ざめものではある。というのは、まさにその薄さからくる「スリム」イメージが、1.3kgという重量によって、完全に粉砕されてしまっているから。

もちろん主流のノートPCからすれば軽いことは事実だけれど、軽量ノートPCのなかでは1.3kgはあきらかに上限値であって、なんとかもっと工夫をできないものなのかと首をひねりたくなる。

もちろんPCとして、ではなく、単なる「携帯するモノ」一般として考えれば、1.3kgというのは、もっと致命的になると思う。

2008年10月12日日曜日

「韓国の」インターネット広告?

ライバル店ネット広告を大量不正クリックした男を逮捕 国際ニュース : AFPBB News
韓国のインターネット広告は、まず依頼主がサイト運営者に広告料金を前払いするシステムだ。その広告がクリックされるたびに一定額が差し引かれ、残金がゼロになれば広告は消える。
「韓国の」という修飾は、あきらかに不適切だと思う。
このタイプの課金方法はGoogleやYahoo!が世界的に用いているし、なによりも、広告表示とその課金方法は、国土に限定されるわけがない。

2008年10月10日金曜日

世界人権宣言60周年

今年の秋はどうも忙しく、大学院が始まったというのにこんなにウェブサイト作成にばかり関わっていていいのだろうか(否、いいわけがない)、という感じです。首と肩が常にかちかちで、側頭部が痛みます。

それでも兎も角、この間、同時並行で進めてきた作業のうちの1つが大略終了し、その成果が公開されることになりました。

1948年に国連で採択され、すべての人に生来に備わったものとしての普遍的な人権をうたう宣言。この宣言の一条々々を平易なことばに直した「人権パスポート」に署名して、宣言の主旨を広めよう!というもの。さっそく署名しました↓(写真欄はおふざけです)

2008年10月9日木曜日

Opera9.6

例のごとくOperaはアップグレードのたびに、デスクトップと「クイック起動」に自分のショートカットを勝手につくる。

なぜユーザの勝手に属する領域に踏み込むような無礼で不快な行為を繰り返すのだろう。

だいたいがこのマイナーブラウザ(マイナーであることは別に悪いことではない)につきあっている人士というのが、こんなものを望んでいるとはとてもではないが思えない。

それとは別に、このブラウザのアップデートは、Operaの「ヘルプ>最新のリリースをチェック」経由でも、未だに、ふつうのファイルと同様の方法でインストーラをダウンロードし、その後ブラウザを閉じて、インストーラを実行し、インストール・プロセスを進める、というふうにしかできないのは、ちょっと面倒である。

ま、それにしても、いつもながら、インターフェイスの綺麗さはすばらしい。Operaのタブとロケーションバーの配置も、すばらしく合理的である。

へんな世論調査の報告記事

中日新聞:「仕事より家族」8割 「大家族望む」も60% 世論調査:社会(CHUNICHI Web)
祖父母や父母、子どもなどが同居する大家族で暮らしたい人が60%に上ることが、本社加盟の日本世論調査会が9月20、21日に実施した「家族」に関する全国面接世論調査で分かった。「仕事より家族の幸せを優先」という答えも「どちらかといえば-」を合わせ81%に達するなど、世代を問わず強い家族志向が浮き彫りになった。
この記事を読んでまず気になるところは、回答の比率をしめすのにしばしば「どちらかといえば─を含めると」と言っていること。

そもそも「どちらかといえば~」以外にどんな選択肢があったのか(これは調査の結果に影響しないわけもないので気になるところ)が記されていないし、そんな大雑把な分析(新聞記事用とはいえ)ですませてしまうのだったら、そもそも「どちらかといえば~」などというのは、回答者の自由・勝手な回答を封殺するための予防線でしかないわけである。

また、
自分の家族のタイプを聞くと、「祖父や父が大黒柱」の“前近代型”が14%、「父は仕事、母は家庭」の“近代型”が34%、「夫婦も親子も何でもよく話し 合う」という“友達型”が31%、「個人として互いに過度に干渉しない」という“自立型”が19%と分散。今の自分の家族に「満足している」「どちらかと いえば満足している」は計91%だった。
というのも何だかおかしな部分で、「前近代型」などのおそるべきステレオタイプはもちろんアレだけれど、その上4つの「家族のタイプ」が明らかに対等なカテゴリではないのである。

「祖父や父が大黒柱」というのはイエ制度の問題で、「父は仕事、母は家庭」は性別分業の問題である。
「夫婦も親子も何でもよく話し 合う」というのはもちろん家庭内コミュニケーションの問題で、「個人として互いに過度に干渉しない」というのは、これは個人の態度の問題である。

このような分類法(?)は、なるほど「世論」としてはありうることで、“社会を測る科学的な指標としては無意味ですが、社会を測る科学の研究の対象とするならばおもしろいですね”(論理的には不自然な分類法を「われわれ」は自然に受け入れている)、という一段高次のレベルでこの調査結果を見ていくならばいいのですが、どうもこの記事はそんな雰囲気ではありません。

2008年10月7日火曜日

フランス語のH(アッシュ)

仏外相、英語インタビューで「H」発音せずに誤解生む | 世界のこぼれ話 | Reuters
フランスのベルナール・クシュネル外相が5日、英語で話した際にフランス式に「H」を発音しなかったことから、意味が変わって伝わってしまうという出来事があった。
ちょっとおもしろいかも :-)
フランス語ではHは絶対に発音しないから、それで間違ってしまったのか、あるいは、あくまでもフランス語の文法に従って英語というデファクトスタンダードに挑戦したのかしら。
僕もやってみようかな、英語話せないけど。

Operaの「メイリオ」問題

CSSのfont-familyプロパティで、「Meiryo」を指定しても、Operaブラウザでは認識してくれない。
これは単に、「メイリオ」とすればOK。しかしこれをやると、CSSファイルの保存時に、文字コードへの配慮をする必要が出てきてしまう…。
くだらない失敗をするよりは、素直にOperaブラウザ上でのメイリオ・フォント表示を諦めた方がいいのかもしれない。だいたいCleartypeフォントなぞに頼った見栄え作りというのは、そもそも邪道なのかも、と。すくなくとも現状では。

2008年10月5日日曜日

北海道新聞は記事の公開を制限したらしい

すこし前から感づいてはいたけれども、北海道新聞はオンラインでの記事の公開を制限したらしい。
「アイヌ民族」というキーワード──とその他いくつかのキーワード──でGoogleアラート・サービスを利用しているが、これがまったく機能しなくなった。

Googleニュースには多少道新由来のニュースが表示されるから、Googleの検索対象からはずれた、というわけではない。

北海道新聞のサイトでも、最新ニュースもすこし前のニュースも、ほとんど検索ができなくなっている。有料のデータベースを利用してください、ということらしい。

「それは、ま、そうですよね。」とも思う。

とはいえ、これでインターネット空間における、アイヌ問題に関するほとんど唯一と言っていい巨大なニュースソース──というかデータソースが消えてしまったわけで、そのこと自体はあまり「そうですよね」では済ませられない問題に思える。

PhotoshopとDejavuフォントの相性が悪い?

PhotoshopCS3でテキストツールを使用中、フォントを選んでいるとフリーズしてしまう、という問題は以前も書いたが、どうもそれがDejavuフォントのあたりでよく止まるらしい。

フォントを──プレビューしながら──選ぶため、「↓」キーでどんどん巡っていくと、Dejavuのところで止まってしまう。もうなにも受け付けないので、Photoshopを終了するほかなくなる。

2008年9月29日月曜日

じみーにショックな「連絡先」の消失

近ごろ,すべてのメール操作はThunderbirdからおこなっている──まず複数のアカウントのすべてのメールをGmailに転送し,それをPOP通信でThunderbirdがダウンロードする──のだけれど,とくに連絡先(Thunderbirdでは「アドレス帳」)の登録を手動でやることもなく,Gmailの「連絡先」を手動でインポートすることもなく,使用していた.畢竟,届いたメールに返事を書くだけならば,これで足りる.また一度返信すると,送信に使用したメールアドレスとして自動的に登録され,「to」や「cc」欄での入力補完の対象となるので,便利であった.

しかし,きょうはこちらから新規にメールを出す必要があり,しかたなくGmailにアクセスし,「連絡先」を見たが…なんとまあ連絡先がたったの5件になっている.うち2件は自分自身のアドレス,1件はオヤのアドレスで,残りはもうあまり連絡をやりとりすることもない友人のもの.

あきらかにThunderbirdの拡張機能「Zindus」か同じく「Google Contacts」──Gmailの「連絡先」データをThunderbirdの「アドレス帳」に読み込む──の仕業である.犯人はどちらかわからない.ただどちらの拡張機能も,以前,導入してみたものの,Gmailの「連絡先」のたった5件しか認識せず,結局2・3日で「無効化」してしまったものである.ようするにオンラインの「連絡先」データのうち5件しか認識しない上,その5件のローカルのデータでもって,今度はオンラインのデータを上書きしてしまったらしい.…ま,ありがち?

オープンソース・ソフトウェアもしくはフリーのサービスでもって,ここまでの損失を被ったの初めてである.

2008年9月28日日曜日

さすが麻生内閣,どうしようもない閣僚を入れている

もちろん,自民党のお歴々の「失言」は,以前から,失言や誤解などではなく完全に確信犯による攻撃行為にほかならないのだけど,なるほどこの「連発」ぶりはすごいかもしれない.

26日に謝って,27日にはまたやっている.
(ただし当人は北海道ウタリ協会や千葉県知事・成田市長にはちゃんと「謝って」いるけれども,日教組には謝っていない.なので27日のそれは,いかなる意味においても「失言」などではなく,攻撃を意図した誹謗中傷ということになる.)

新聞紙上などでみると,いちおう「保守の論客」ということになっているらしいが──本人もきっとそれで悦に入っているのである──これは単なる差別主義者である.
「日本は単一民族国家」という認識も,成田空港建設問題についての認識も,またもちろん大分県教委の不祥事は日教組のせいで,同県の児童の学力が低いのも日教組のせいで…という認識も(まずもってこの人の「学力」が疑われるべき),あきらかに佐藤裕のいう「同化」言説──A(差別者)は,B(被差別者)を「排除」する行為を通じて,C(共犯者)を「同化」して「われわれ」をつくろうとする──そのものであると思う.

ようするにこの(元)大臣は,アイヌ民族や琉球・沖縄,在日外国人といった人びとに代表される──日本列島社会を構成するさまざまなエスニシティを持つ人びとを無視し「排除」することによって,同質的な「われわれ」(日本人)を語り,空港建設に抗議した人びとのことを「ごね得」などといって非難することで(「ごねれば得」というのは実際にはありえないことだ),「公」のためには自分を犠牲にできる「われわれ」を称揚し,しまいにはどこかの教育委員会の不祥事の原因を日教組に着せて,自分たちを浄化している.

河村官房長官や野田聖子消費者担当相にとっては,これは人びとを「誤解」させる発言なのだそうだが,もちろんそれは,それこそ彼らの「誤解」以外のなにものでもない.国交相の発言──だけに限らず自民党のみなさんの「失言」のすべて──は「誤解」というレベルのものではない.だって,誰が聞いたって,間違いようもなく,差別発言じゃない,と.

Vistaがまともに動くのに必要なメモリは2GB

先日導入した新しいノートPC(Lenovo X200)のメモリーはDDR3規格で,したがってまだ,高い.
しかし初期装備の1GBのメモリーでは,Vistaの視覚効果を控えめにしても,3つ以上のアプリを動かすとかなり遅いのです :-(

Eclipse系開発環境は言うに及ばずだけれども,Firefox,Thunderbird,EmEditorなど──なるほど「軽量アプリ」ではないにしても絶対に「重量」ではないものを動かすだけで,動作音からしてあきらかにスワップ──Windowsではどういうのか忘れたけれども,要するにメモリーからあふれたデータをハードディスク上で読み書きしています.

これから勉強にボランティアにと仕事も増えるのに,これではどうにもやりづらい.しかたなく,2GBのメモリー・モジュールを購入しました.

届いたメモリーを所定の箇所に差し込んで…Vistaが無事起動してわかったこと.Windows Vista(Business)をふつうに,快適に使うには,2GBが必要です(今回のメモリーの追加でメモリーの容量の合計は3GBになりました).

タスクマネージャで確認すると,Windowsを起動し,ログインした段階で──もちろんウィルスバスター等が動いているのですが──すでに,1GBをオーバーしていました.つまりメモリーを追加する前の状態であれば,起動直後からスワップが発生していたらしいのです.おそるべし,Windows Vista…

その後,視覚効果を復活させたり,他のアプリ(前出の3ソフトやPhotoshop,Aptanaなど)を起動しても,2GBを超えません.よしよし,これならばVMWareも動かせるな…などと算段することもできる快適さです :-)

2008年9月26日金曜日

説明に困るIE6のダメさ

きのう,木曜日は定例で──自分で勝手に決めただけですが──ボランティア先のNPOの事務所に行ってきました.

職員の1人が自分の担当するチームのページを準備していて──僕自身はどこのチームに所属しているわけでもなくNPO全般に関係するページ制作,あるいはNPOが実施するウェブ・アクションにからむページを担当しているので,個別のチームの活動紹介ページにはなかなか時間が割けません──,しかしついにアップロードの段となりました.ところが手もとで制作していたときとアップロードして表示したときとで,表示が全然違う.

ようするにはInternetExplorer6で表示確認をしながらページ制作をしてきた結果の,よくある大惨事です.OperaはもちろんFirefoxや,そしてIE7がリリースされて久しい今日.IE6のHTMLの表示(レンダリング)は完全に「エキセントリック」なものとなっています.もう,ほんとうに,勘弁してください,という「独創性」──いや「独走性」です(IE7もなかなか「独走」している部分がありますが,IE6と比肩すべきものではありません).

「えー,どうしたらいいですかー?!」
「うーん,FirefoxやOpera,Safariとかでプレビュしながら作ると──それでも今度はIEで問題が起きることはありますが,修正は比較的楽なんですよね… …ま,日本ではFirefoxとかのシェアは低いのでぇ…」
「切り捨てる?」
「ま,そういう手もありかな…と…」

端的に言って,問題の説明に困ります.いや説明はしますが,その対策とか助け船の出し方に困ります.何しろこれはもう大惨事です.小細工でどうにかなるような問題ではありません.

すべては標準に準拠しない,バグがあっても修正しない,無責任なMicrosoftのせいです.でも「Microsoftのせいです.残念でしたね,やり直しです」というのは本業の合間や自分の時間を割いてページを作成してくれた方には言えません.

そしてそうしたあくまでも「素人」(悪い意味ではなく)のひとに対して,IE6のバグはこうして回避します,とかなんとか教えることがはたして適切なことなのか,わかりません.そのようなことに時間を費やせるほど,NPO職員はヒマではありません.というか,忙しすぎます.
だいたい僕が知り,また教えうるIE6対策は,フルCSSデザインのHTML制作が大前提です.でもこの職員さんはCSSは知りません.

「また半年くらいかかったりして…」
「….(僕もそう思います←心の声)」

すでに丸1年かそれ以上延び延びになっているのです….

対象がWindowsXPだけならばまだしも,Vistaや,最近すっかりプロツールからファッションツールか玩具かに変身してしまったMacであっても,いやあるいは,そうであればこそ,これを無視してよいとは到底思えません.

なるほどウェブは──そのもっとも創造的な部分は──素人のもとから離れてしまったのだな,としみじみ感じもします.

2008年9月25日木曜日

Lightning0.9をインストールした

Mozilla Re-Mix: [Sunbird 0.9]および[Lightning 0.9]リリース。
"Mozillaのスタンドアロンカレンダーツール「Sunbird」のアップデート版[Sunbird 0.9]各国語版がリリースされました。"
──記事をみてさっそくThunderbirdのアドオン管理画面で更新の確認をすると,ちゃんと更新は見つかったが,いざインストールしようとするとXPIファイルの取得に失敗してしまう.何度やってもだめ.

しかたなくこの記事にあるリンクから,Mozilla Add-onsのサイトへジャンプし,Lightning,Provider for Google Calendarを取得し,アドオン画面にドラッグ&ドロップしてインストールした.正常に終了.ただしRemember the MilkのToDoリストを読み込む拡張機能Remember the Milk Providerは更新に追いつかず無効化された模様.

Lightningのカレンダ表示画面を見ると,たしかにUIがちょっと変わった模様.…といっても僕が気づいたのはカレンダーのマスに表示される「予定」項目の立体性が控えめになったらしいことくらい.

ツールバーの相変わらずリモートのカレンダーの再読込ボタンはちょっと周囲とそぐわないまま.
カレンダーをスクロールすると一度「予定」の項目がすべて消えてしまい,とくにスクロールをたくさん=連続に行うと,いつまでたっても再表示されない問題は相変わらず.これ,困るなー.まさか1スクロールごとにサーバーと交信して情報を最新のものにしているとか?!

悪いことに,表示されるカレンダーのマスの行数がせいぜい4行で,ほんの少しのスクロールで1行が上下するので,普段のメッセージを読むときやブラウザでウェブページを閲覧するときのようなつもりでマウスホイールを使うと,恐ろしいことになる.1秒とかからず半年前にぶっとんでしまう.もうすこしスクロールの感度を落とした方がよさそう… :-(  というか,絶対そうすべき.

2008年9月23日火曜日

Firefox3の起動時間

Windowsの起動,ログイン後のFirefox3の起動速度がおそろしく遅い.

今朝計ってみると,ログイン直後にデスクトップに出しているFirefoxのショートカットをダブルクリックして,そこからFirefoxのウィンドウが表示されるまで5分,そのウィンドウがクリックを受け付けて操作可能になるまでにさらに30秒かかった.

アプリの起動時間というのはあきらかに複数の要因が絡んでいて,容易に推理することはできないはずだけれども,おそらく一番大きなものはウィルスバスター2009ではないかと思う.バージョン2007くらいから感じるのだが,どうも自身が起動完了するまで,何らかの方法で,ネットワークを使用するアプリの起動を差し止めているようなところがある.あるいはここのところまた増えてきた拡張機能も,起動速度に影響しているだろうか?

なんにしてもCPUはCentrino2で,メモリーは1GBあるのだから──たしかにVistaには十分とはいえない性能かもしれないが──,これではなんとも情けない.結局ここのところPCの電源をOFFにする場合は,もっぱらハイバネーション(Windowsでは「休止状態」)を使用している.

GIMPのウィンドウ地獄はワークスペースの切り替えで乗り切るべきか

m12i: GIMPの問題
"GIMPもたいへん高機能ではある.しかしUIに問題があってこれがどうにも使い難いのはなぁ,といつも思う.ウィンドウがツールパレット,編集中の画像,その他のツールなどでばらばらに表示されるのがいちばん厄介な部分だけれど"
──と書いたが,考えてみればLinuxのGNOMEなどの統合環境にはワークスペースの切り替え機能があるのだから,あるワークスペースをGIMP用と決めてしまえば,GIMPのパレットやらダイアログやらあれこれが散らかっていても,そのいちいちすべてをタスクバーに最小化しなくても,別のワークスペースに切り替えればこれらのウィジェットはすべて隠れ,すっきりさっぱりで他のアプリを使用できるのだから,煩雑さは回避できるのであった.

また考えてみれば,GTKを使用したGUIアプリケーションで,親ウィンドウの中に子ウィンドウが表示される,といった形態のものを見たことがない.もちろんこの手のアプリはWindowsにあってもそう多くは存在しないと思うが,Linuxでは一度も見たことがない.これはGTKや他のLinuxで使用されるGUIライブラリの限界ということだろうか──すくなくともGTKは元来GIMP向けに開発されたものなのだから,そのGIMPがあの状態ということは,そういうことなのだろう.

たしかにそんな機能を実装しても,そこまで複雑なGUIアプリはそう多くない.ニーズもないのにツールキットなど作っていられない.そういうこと? でもワークスペースの切り替えで乗り切るっていうのもなんというか微妙ではある.

といふか,Windowsにワークスペースという概念はあるのかな?

2008年9月22日月曜日

Eclipse,Aptanaのこの重量感…

最近没頭していたXHTML×JavaScriptによる,テンプレートに従ったXHTML編集アプリの開発はだいぶ進んで,内部的にはまだ全然整理のついていないずさんな部分があるものの,基本編集機能はだいたい実装できた.

開発が進むにつれてソースコードの行数がぶくぶく膨れあがる上,無駄に?モジュール構造を実現するために,XmlHttpRequestで外部jsファイルを呼び出し,このソースコード(テキスト)をeval関数で丸ごと評価するというようなことをしている(たぶん.ここらへんはjQueryまかせで,推論です).

結果的に読み込んだモジュールの側でミスやエラーがあっても,Firefoxのコンソールに行数が表示されないか,表示されてもおかしな数値で参考にならない….console.log()が大活躍中ですが,これを問題のありそうな箇所に書き込んでいくのも結構面倒で,やはりソースコードの記述ミスは事前にとらないとどうしようもない,ということで,しかたなくAptanaを使用している.

しかしそのあまりの重量感のある動作にはいつも感心しっぱなしで,いったい開発環境というものはある面では生産性を向上させているのかもしれないが,またある面では──というか基本的には,生産性の著しい低下を招くものなのではないかと感ぜずにおれない.

遅いのはもちろんAptanaだけでなく,Aptanaの元となっているEclipseしかり,ライバル?のNetBeansしかりで,このようなアプリを使いこなしている人びとのPCのスペックというのはいかばかりなのだろうか.

レラ・チセ,第8回江戸川の太鼓及び第6回盆太鼓コンテスト,大雨


土曜日は,12月10日に開催するチャリティ・コンサートのためのミーティングで,中野のアイヌ料理店レラ・チセにゆく.集合時間を勘違いし,堂々の40分前後遅刻.鮭や鹿肉,行者ニンニクの料理をたべながら話し合い.

店までの道中,何度か御神輿を見かける.大鳥神社の例祭かな? ミーティング最中,店の前を御輿が通り過ぎていったらしい.

翌日は,第8回江戸川の太鼓及び第6回盆太鼓コンテストの会場前に駆けつけ,パンフにせっせとコンサートのチラシを挟み込み.これが終わって学部のときの友人とHTMLやらJavaScriptやらRubyやらLispのことやらでさんざん話した後,帰宅中,大雨でびしょびしょぐちょぐちょに….

世界人権宣言60周年記念『鬼太鼓座×OKI -和太鼓とアイヌ音楽-』 | AMNESTY INTERNATIONAL JAPAN

2008年9月20日土曜日

GIMPの問題

ふと今日は・・・・・・  Linux標準教科書
あとは Linux 用のソフトがもう少しあればなぁ。
特に画像編集ソフト。現状 GIMP 一択なのがどうしても Linux に乗り換えれない理由になってる。
ああ,そういえばそうであったなぁ至極当然ごもっともとうなずく.
ウェブサイトを作成する都合,InternetExplorerがふつうには利用できないことはもちろん一番の問題なのだけれど,仮にIE──とくにバージョン6──でのテストの必要がなくなるか,それこそオンラインサービスで代替にできれば,という希望もある.

OpenOffice.orgだって使い方を覚えれば,実は操作法や機能がMS Officeと(すくなくとも一太郎よりは)似通っているのだから,有用でさえある──という表現は微妙かな.ま,ご容赦願いましょう.

実際GIMPもたいへん高機能ではある.しかしUIに問題があってこれがどうにも使い難いのはなぁ,といつも思う.ウィンドウがツールパレット,編集中の画像,その他のツールなどでばらばらに表示されるのがいちばん厄介な部分だけれども,レイヤーその他の境界線がドギツイ点線で表示されたり,テキスト入力が直接にできなかったり,それ以外にも漠然とした「使いにくさ」の感じで肩がこる.

Photoshopも挙動の怪しいところはあって,大金はらってこれかいな,という不満はあるのだけれども,UIはいい.とくにCS3以降?かどうかはわからないけれどもパレット類がコンパクトな状態にできるようになったのは,ノートPCですべて済まそうとする僕などにはありがたい(それでもこのUIに10万円の価値があるのかは不明だけれど).

2008年9月19日金曜日

OOoのお勉強

一目で分かるOpenOffice 2.x の使い方---目次:ITpro

この連載が案外「なるほど」と参考になる.

Windows環境ではあくまで一太郎で通してきたので,Linux環境でOOoのWriterを使わねばならないことになったときに結構戸惑ってしまう(Linux版の一太郎も存在するが,せっかくなのでオープンソースかつ無償で利用できるツールを使いたい).

実際のところ,(MS OfficeやOOoと比較して)厳格なコンテンツエリアと,罫線ベースで管理されたテキスト編集が特徴の一太郎から,Writerなどに移行したときの困惑はかなり大きい.

最近はLinuxからしばし距離を置いているが,いずれまたLinuxを使用するときのための備えとして…

2008年9月17日水曜日

ChromeをWineで?

[TIPS/IT系]Mac/Linuxでも動くGoogle Chrome、Cross Over Chromiumを使ってみた - しゅんぺい - builder by ZDNet Japan

うわ,何もそこまでしてChromeをWindows以外の環境で動かそうとするかなぁー,という感じですが,これも少し前にリリースされたWineを使用してChromeをUnixやLinuxの環境で動かす,という話.

ま,Chromeの,というよりはWineの,動作試験のようなものなのでしょうか?

それにしても,ここのところChrome関連のニュースのバブルも収束して,ふつうのニュースが流れているので助かります.

ほんとうにあれはオリンピックのようでした.

「Linux標準教科書」をダウンロード

無償のLinux用教科書,LPI-Japanが初級者向けに公開:ITpro
『Linux標準教科書』開発プロジェクト - LPI-Japan - エルピーアイジャパン


おもしろそう(?)なので,さっそくダウンロードして読んでいる最中….
まだ第一版ということで誤字脱字,内容の飛躍と重複が目立ちます.一応,CentOS5.1の環境を前提にして説明しているということですが,他のLinuxディストリビューションにも通用する内容なので(すくなくとも僕の読んだ部分は),ターゲットを絞った個別のディストリビューションについての解説書にない有用性がある,といえるでしょう.
技術的な標準化の地道な努力の結果,こういうテキストも作ることができるようになった,ということかな?

ウェブサイト制作──とくにHTMLとCSSのコーディングの都合,Windowsからは当面離れられないのですが,それでも常にLinuxに誘惑されています.先日引退したDellノートを早急にLinux専用マシンとして立て直したいものです.

[追記2008/09/17-17:38]
ネットワークについての章は,到底,テキストと呼べるレベルのものではありませんね.説明内容は完全に不足していますし,説明順にも問題があるようです.これを読んでも学べません.
今後改良されていくことを願います.

2008年9月16日火曜日

Chromeに先んじてChrome風FirefoxがLinuxに登場?

FirefoxをGoogle Chromeみたいにする「Chromifox」:phpspot開発日誌

──で,Chrome風テーマが紹介されていた.
たしかにおもしろい :-)
僕の記憶が確かならば──というのもなにしろ全然ニュースを見ていない,否,避けているので──,ChromeはまだWindows版のみのリリースのはず(それもあくまでもBeta版).
つまり当のChromeより先に,Chrome風のFirefoxが,Unix(Mac OS)やLinuxに上陸したわけで.

2008年9月15日月曜日

「現実(ほんとう)の話」ってなんだ?

夕方立ち寄った三省堂書店の1階で,CourrierJaponの10月号を見つけて手に取ったところで,前号(9月号)を買っておきながら,まともに読んでいないことを思い出した.

それでもちょっとは読んでいたのだが…,家に帰っていくつかの記事を読む.しかし月刊化の前後でやはりこの雑誌はおもしろくなくなったように思う.これは意図してやっているのかなとも思うのだが,明らかに質の悪い記事を載せる.

意図して──というのはとくに「日本」,もしくは「日本文化」について語った記事においてなのだが,ジャーナリズムとして低レベルの文章というのは,たしかにある種の「参考」にはなる.だが,どうもそのような高次の記事作りをしているわけでもなさそう.

「誤解」ならまだカワイイのだが,あきらかに財界を援護し,資産家を安心させ,投資うながそうとしている意図が丸見えの「経済」ニュース──これもまたある意味では「参考」になる──にはちょっとうんざりさせられる.(ほんとうはこのような低俗なニュースに「経済」の2字を関することは,経済学界にとって迷惑なことであろう)

「国家」と「経済」──この2つの権力がからむところには,かならず問題を矮小化し,断片化し,相互連関の鎖を断ち切って,しまいには無化してしまおうとする勢力がいるものなのだろう.

「そろそろ現実(ほんとう)の話をしないか?16 エタノール悪玉説に待った!ブラジル産バイオ燃料の効率性」もそうした記事の一つ.記事の随所で,あるいは問題の焦点がぼかされ,あるいはさりげなく対象がすり替えられている.

まず食糧危機のさなかのバイオエタノール推進という先進国のおそるべき決断の全体に対する抗議は,ブラジル産エタノールへの批判というレベルに矮小化され,森林を直接に切り開くものではないとだけ断言して,エタノールの「新規栽培」のために消滅した畑や牧草地についてはいっさい言及しない.

サトウキビ由来のブラジルのエタノールと,トウモロコシ由来の米国のエタノールの効率性を比較するのに用いている数値はきわめておおざっぱで,そのおおざっぱなたった一つの指標しか提示していないのは結局著者が自分に──ひいてはこれを読む「経済人」に──都合のよい数値を用意したことを端的に語っている.

世界的な食料価格高騰問題にいたっては,ブラジル産牛肉価格の高騰という問題にすり替えられている.そして,読みようによっては現行サトウキビ・バイオエタノールの著しい効率性の悪さを指摘するかのような発言の引用もまた,「今後の可能性」をほのめかして投資を誘う.

たちが悪いのは,これにコメントを付け加える山形浩生である.「なるほど!サトウキビのバイオエタノールはそんなに効率がいいのか!」,そして「日本も…まずはこれを輸入して」いけばいいのに,だそうである.こういう「お利口さん」の口添えで安心させられる人もいるのだろう.

コメントの最後にはこうある.「それにしても…バイオエタノールまで産地の心配をしつつ使わなきゃいけないのか.面倒な話ではあるけど,…,中国産食品に目くじらたてるよりはずっと有意義なことでもある」と.
しかし,バイオエタノールと中国産食品とをくらべて,どちらが「有意義」とかいう議論はありえない.どちらも深刻で,十分に検討されるべき問題である.

しかしここでおそらくこの著者の言わんとしていることは,「中国産食品」問題について考えても要するに消費が低迷するだけだが,こうしてエコノミスト紙によってお墨付きとなったブラジル産バイオエタノールについて語るならば消費にも投資にも寄与するだろう,と,こういうことなのだろう.本当にあさましいことではある.

2008年9月13日土曜日

スポーツカー乗りの習性(仮説)

帰り道,商店街を歩きながら考えていたのですが,どうも有閑階級のスポーツカー乗りの人びとは,それが可能ならば商店街を走るのが好きなようです.

うちの周りは,大正・昭和はじめのころに──おそらく大手私鉄の思惑のもとに──宅地化が徹底的に行われ,当時の中流層が多く住み着いた地域ですが,もちろんとりわけ裕福な人びとはおり,また最近は新興の成金風情な人たちが,趣味の悪いコンクリートのかたまりを建築中です.

そういう裕福な人たちやその息子たちというのは,明らかに実用のためではない車を持っているので,趣味は人それぞれとはいえ,またご近所様とはいえ,こちらでは内心見下しています.

ともかくそのような人びとの乗り回すやたらに質量感のある鉄の塊は,とくに夜間になるとかなり頻繁に商店街を行き来しています.これにはどうも,運転手に,意図してか,意図せずしてか,人に見せびらかしたい願望のようなものが働いているのかな,というのが現在のところの仮説.

そんなテカテカの車で,商店街を疾走しても,全然かっこよくないんだけどね…というかそもそもこの商店街をこの時間に歩いているのは会社帰り・学校帰りのお疲れ様のみなさんで,だれもあなたの車なんかに興味ないんですけどね,という「声」はもちろん彼らには聞こえませんが,ともかく不毛な光景です.

もっとも彼らは──考えてみると意外ですが──コンビニの御贔屓様でもあり,そういう理由でこのような道を通るのかな,とも思います(うちのあたりは商店街にしかほとんどコンビニがありません).コンビニ前に停車した高級車,というのもまたかなり馬鹿々々しい風景ですが,商店街の違法駐車でくねくねした道で,鈍行を余儀なくされているスポーツカー,というのもまた一興.

まさか彼らもこんな「観衆」を想定してはいないのでしょうね.

2008年9月12日金曜日

Photoshop CS3のバグ─文字ツールでフォントを選ぶとフリーズ

Photoshop CS3で,文字ツールを使用しているとき,一度入力した文字を選択した状態で,フォントを切り替えようと,フォントのセレクトボックス(?)を「↓」キーでさぐっていると,フリーズする.
フリーズ,というか,どうも無限ループかなにかがかかるらしい.

だんだん他のアプリケーションも動かなくなり,しまいに電源ボタンの長押しで,強制シャットダウンするしかなくなる.

通常版で10万円,アップグレード版でも数万円するソフトウェアが,しかもそろそろ次期バージョンが出ようかという時期にもかかわらず,こんなくだらない操作でOS全体を巻き込んで倒れるバグが残っている,というのはどうなのか.

ま,どうなのか,といったって完全なる寡占市場なのだから,改善の余地などないのだけれど.これぞ「市場」における「競争」のなせる業,ということ.

2008年9月11日木曜日

休止状態,スリープ,ハイバネーション,…

すくなくとも今使用しているPCのVistaでは,スタートメニューの電源マークをクリックすると,なぜか──ほかの人は知りませんが僕にとっては不思議でなりません!──スリープ処理が実行されます.

「実はスリープボタンの見た目電源ボタン」の右にはロックボタン,その右の矢印を押と,やっとほかのオプションが表示されます.ここらへんはあきらかにXPのときのほうが,いやむしろGNOMEやXfceなどのほうが使いやすいです.ともかくスタートメニューの電源ボタンを押せば,大きくダイアログが表示されて,電源オプションを選べるのですから.

それはそれとして,上述の矢印(というか三角形)をクリックすると表示される電源オプションのなかの,「スリープ」と「休止状態」の違いがいまいちわからず,いや,おそらく休止状態=ハイバネーションなのだろうとは思っていたのですが,何しろノートPCは電源が切れていてもどこかのランプがついていたりするもので,結局「休止状態」中もなんだかこれはスリープの一種なのではないか(電気を消費しているのではないか),と気になった次第.

それでWindowsのヘルプを見てみると,とにかくMicrosoftが「スリープ」を使ってほしくて仕方がないようすがよくわかります.まぁどこかでは素直に「おすすめ」もしていましたけれど.だいたい「休止状態」で検索したのに,出てくるのは「スリープ」の話ばかりです(写真).

そういうMicrosoft側の意図でもって,どうやらスタートメニューの電源ボタンの動作が「スリープ」になっているようなのですが,しかしノートPCを使っている側からすればそんな設定は有難迷惑至極様です.
いくら起動は速いですからいわれても,機能は停止させているのにわずかでも電力を消費されたのではたまったものではありません.PCの筐体にある電源ボタンの動作は変更済みですが,このスタートメニューのほうのはどうしたものか…

それにしても,個人的には,「スリープ」と「休止状態」という表現はすごく曖昧なものに感じます.「休止」などというと,やはりどこか「待機電力は消費します」というイメージがあります.いっそのこと「ハイバネーション」という,カタカナの,固有名詞(?)で表現してくれれば,曖昧さも減ずるように思うのですが.もっともハイバネーションも原義が「冬眠」だとしたら,それこそ「スリープ」と区別がつきにくいかな….

2008年9月10日水曜日

Trendツールバーがお邪魔ムシ


おとといウィルスバスター2008をインストールし,今日,ウィルスバスター2009にアップグレードした.こんな短時間でのアップグレードはもちろんはじめての経験ですが,ともかく契約期間中なので(なにしろおととい契約したのだから),アップグレードは無料で,どうということもなし.

しかしウィルスバスター本体のインストールと同時に,Firefoxにインストールされる拡張機能「Trendツールバー」が問題.

どのボタン/アイコンも大きすぎで,デザインも派手で,自分の存在を誇示しすぎていて,邪魔
なかでも閲覧中のサイトやサイト内のリンクについて警告を発してくれるらしい「Trendプロテクト」というのが,「この拡張機能はテキトーに作りました」と言わんばかりの不出来.
ボタンの左側が丸くなっているのだけれど,その周囲の背景は真っ白=透過でないため,結局ダサダサ.

まだまだある.このボタン/アイコンたちは,ツールバーのカスタマイズで他のツールバーに移動させることができない! せいぜい3~5個のボタンのために,ツールバーが1本新設されて,しかも動かない.せっかくの警告表示ですが,このツールバーは隠してしまうことが即座に決定.

しかもこのこととほかのもう一件の問題をTrendMicroのサポートサイトの窓口で意見しようとしたらば,ここの入力フォームのバリデーションを行うJavaScriptにバグがあるらしく,Firefoxではかならずエラーになって,先に進めない.ちゃんと半角でE-mailアドレスを入力しているのに,「全角で入力されています」と言ってくる.それでもこちらも懲りずに,JavaScriptをOFFにして挑戦すると,今度もやっぱりエラーになる.

仕方なくIEでアクセスして意見を投稿したけれども,この投稿用のテキストエリアが,「あなたの意見なんか聞きたくありません.10文字以内で回答してください」的に,とにかく小さい小さい
このサポートサイト内各所のラジオボタンには,LABELタグがついておらず,クリックも面倒….

どこまでユーザビリティが低いのだろうか,と呆れかえった次第.

佐藤裕『差別論』読了

「差別」をその行為,それが行われる過程に注目して,差別者-被差別者という2者関係(心理学的分析)に代えて差別者-共犯者-被差別者という3者関係(社会学的分析)の間で行われる「同化」と「排除」という概念で分析する.

非常におもしろい.そしてかなり読みやすい.何かよい着想を得られた,という感じ.しかし本書は表現がちょっとあいまいな部分もあり,物足りない.

2008年9月9日火曜日

Thunderbird Addonsの混乱

ThunderbirdにもFirefox3のWindows版のデフォルトテーマ「Strata」がないのだろうかと検索してみると,Strata Aero :: Thunderbird Add-ons
なるThuderbird Addons内のページを発見した.

しかしこれ,ダウンロードできるのはFirefox3用のjarファイル.どういうわけでか,Firefox向けの拡張機能がThuderbird Addonsのほうに表示されている.

「Thunderbird へのインストール方法」などと
はっきり書いてあるから期待してインストールしてみたのだが…がっかり :-(

Thunderbirdに回帰──Lightning,Remember the Milk Provider導入

文句を言いつつもThunderbirdに回帰すべく,あたらしいノートPCにインストール.
GmailアカウントからPOPでこれまでのメールをすべてダウンロードした.
10000件というのは,たぶんそんなに多い方ではないのではないかと思うが,1回300件強ずつのダウンロードで数時間かかった.

Gmailの「連絡先」とThunderbirdの「アドレス帳」をシンクロさせる拡張機能2つを試したが,どちらもほんの5~10件分のデータしかダウンロードできないので諦め(ZindusGoogleContacts).

カレンダー機能を提供する拡張機能Lightningを導入し,GoogleカレンダーおよびRemember The MilkのToDoを読み込ませる.

後者にすこし手こずる.
はじめ,

がらのうつうつ日記: Thunderbird+Lightning+Remember The Milk:

…にある方法を参考にしたが,Remember The Milk側での認証作業(上記記事の8・9・10)でかならず失敗する.以下の方法で解決.

【手順】

1) 拡張機能Lightningと,同じくRemenber The Milk Providerを導入.Thunderbirdを再起動.
2) Thunderbirdの画面をカレンダー表示に切り替え(右下のボタンで切り替え).
3) メニューの,「カレンダー」>「新しいカレンダー」で表示されるダイアログで,「ネットワークのサーバに保存する」を選び「次へ」をクリック.
4) 「フォーマット」の一覧から,Remember The Milkを選び,「場所」に自動入力されるURLを消し,以下の手順で入手されたURLを貼り付け.次の画面で,カレンダー名や色などを選び登録を完了.
5) ブラウザで,Remember the Milkの自分のアカウントにアクセスし,「設定」画面の,「情報」タブを選択.「Atom Feed (すべてのリスト)」のURLをコピー.4のURL入力フォームに貼り付け.
6) Thunderbirdの画面をToDo表示に切り替え.
7 赤い文字で,1件だけ,ToDoが表示される.このToDoの「詳細」にあるURL(Go to~とかなんとか書いてある)に,ブラウザでアクセス.
8) Remember the Milkの側の認証画面が表示される.認証,といってもボタンを一つ押すだけ.
9) これで認証画面が切り替わり,英語で認証に成功したよ云々のテキストが表示されればOK.
10) ThunderbirdのToDo画面にRemenber The Milkで登録したToDoがずらっと表示される.

以上.

【環境】
OS: Windows Vista Business
ブラウザ: Firefox 3.0
メーラ: Thunderbird 2.0.0.16
拡張機能: Lightning 0.8,Remenber The Milk Provider 0.6

[追記]

Remember The MilkのToDoリストに追加した項目の日時その他の情報が編集できない.これじゃ読み込めてもあまり意味ないなぁ…

2008年9月8日月曜日

Thunderbirdの「アドレス帳」(2)

Thunderbirdの「アドレス帳」に,1人(1カード)につき2つまでしかメールアドレスを登録できない問題.あえて探してみるとやはり同じ「バグ」を認識しているひともいた様子.

ライムなブログ Thunderbird [Mac&Win][Free]

しかしこの記事にもあるとおり(このブログ記事は去年のもの),今どきメールアドレスを2つ以上所持している人はいくらでもいるはずなのに,どうなっているのだろう.
結局皆,同じ人のカードを複数枚作成して,それぞれ異なるメールアドレスを登録しているのだろうか.(信じられない).

Lenovo X200,センターボタンのスクロールが効かなくなる…

DellのInspiron m300の後継として導入したLenovo X200.

Vistaの重たいUIのせいで,かなり性能のロスがあるような感もあるが,ともかくm300より早い(当たり前?).

メモリがDDR3規格で,きっと性能はよいのだが,現在かなり買い求めやすくなっているDDR2規格とちがい,ともかく価格は高いので簡単に増設はできない.

何の拍子でか,トラックポイントとセンターボタンによるスクロールが働かない状態になる.これはかなり困る.Firefoxのみならず,ほかのアプリケーションすべてで同じ状態.Vistaを再起動したらなおるらしい.

2008年9月7日日曜日

また,古い道新を読む

2008/7/30日刊11面 - 「燃料サーチャージ トラック業者12% 全国調査」

燃料価格の高騰にも関わらず,価格高騰分を運賃に反映させる「燃料サーチャージ制」を導入しているトラック運送業者は,全国で12%,そのうちでもすべての荷主に対して同制度を導入できているのは1.4%.
同制度以外の方法も含め,何らかの形で価格高騰分を運賃に転嫁しているのは55.9%にとどまり,しかもその半数はやはり一部の荷主が対象.

農業,畜産業,漁業の問題でもそうだけれども,原料費やこれに似たどうにも節約しようのない出費を,商品・サービスの価格に反映できない状況・社会構造はあまりに不条理.

2008/7/29夕刊5面 - 「私のなかの歴史 民族の誇りを胸に② 北海道ウタリ協会理事長 加藤忠さん コタン 食卓に母手製 伝統料理」

「私のなかの歴史」の加藤忠氏の連載(~8月12日夕刊まで).
記事のタイトルにもかかわらず,まず興味深いのは,加藤氏が生まれた当時──加藤氏が生まれたのは1939年──の「敷生コタン」(白老町萩野)の生家と,その周囲の情景についての記述.
「コタンには伝統家屋のかやぶきのチセが多く残る時代でしたが,私がものごころつくころには〔加藤家は〕木造の家で暮らしていました」というところ(〔〕は引用者が挿入).

また,母親はアイヌ語・アイヌ歌謡はしなかったが,「オハウ」を作ってくれたし,「年末に塩と酒で大地を清める伝統行事『イチャルパ』だけは続けていました」と.

文化というものは案外粘り強く残るものである.
チセの建築については大阪のみんぱくで見たビデオの,いかにも復元の努力をしている,という風の印象(すくなくとも記憶の上ではそのような印象)が強いが,これは捉え直しが必要かな.

2008年9月5日金曜日

Vistaにかわる

前述のとおりネット上はChromeの話ばかりで,まだまだBeta版で,クラッシュ情報なども報じられていて,その上拡張機能もないのだから,本当に興味がないのですが,それしかニュースもなくつまらない今日この頃.これはオリンピックみたいなものかな.

しかし今日は新しいノートPC(OSはVista)に必要なソフトウェアをインストールし,主要ブラウザをそろえ(もちろんChromeはなし!),Firefoxの拡張機能をFEBEで移し替える作業でいそがしく,退屈はありませんでした.

これまで使っていたノートは,まったく振動などがないのに稼働中にハードディスクの読み取り機が緊急退避するような「パチンッ」という音がしたり,たいしてソフトウェアを動かしているわけでもないのにときおり恐ろしく発熱したりするもので,半ばハラハラしながら使っていましたが,それでもよく働いてくれました.それにしてもこれはこのPCの責任ではないわけですが,1024ピクセル幅の画面で,PhotoshopやらAptanaやらを動かすのはやはり無理があります.

ライセンスの関係上,主要なソフトウェアをアンインストール(正確にはライセンス解除)しなくてはいけなかったこともあり,今後はWindowsを取り除き,ファイルサーバにでもなってもらいます.

それにしてもVistaはアニメーション効果が過剰です.とりあえずウィンドウの透明効果はあきらかにメモリーを食うはずなのでこれはカット.しかしウィンドウの最小化のときの,徐々に縮んでいくアニメーションはどこで設定(解除)できるのだろう….これからお勉強です.

2008年9月4日木曜日

喧噪のなか,不思議な記事

9月に入ってからというもの,Googleが開発するWebブラウザChromeをめぐるニュースで,かしましい(らしい).もっともニュースもブログもそっちのけで,JavaScriptによるXHTML編集環境のようなものの開発に没頭し,その合間に(いそいで)本を読む,といった具合の人間にはどうでもいいこと.

いや,実際のところ,ウェブサイトの作る側からしたら,当面は(少なくとも当面は)明らかにどうでもいい話である.それでもRSSリーダ(これもGoogleですが)に溜まっていた未読ニュースのうちのいくらかを読んでみたところ,ちょっと変な記事を見つけた.

Windowsに対抗するために必要なものとは--グーグルの新ブラウザChromeの弱点を探る:ITpro
しかし,Chromeにはあるものが欠けている。〔…中略…〕それはずばり,コミュニティーだ。
確かにMozilla Firefoxのコミュニティーは存在する。FirefoxにはAdblock PlusやForecastfoxといったキラーエクステンションがあるが,これらの開発をMozillaが一手に手掛けているわけではない。コミュニ ティーが開発しているのだ。
太字にした部分は,どう考えてもオカシイ(と僕は思いますよ).
よりにもよって,とは言わないが,「キラーエクステンション」の例が「Adblock PlusやForecastfox」というのがどうにも納得がゆかない.もちろん,Firefoxそのものと,その拡張機能の多くはコミュニティの産物である.それ以外の何者でもない.

でも,例示がこの2つ??

2008年8月28日木曜日

『闇の子供たち』読了

東南アジアにおける児童売買,売買春,臓器売買(もちろん子供たち自身はこれらの経済の主体として存在できない)の解決にとりくむ,現地のNGOと,海外からこれに参加するボランティアを主人公とするお話.

8歳前後で売られ/買われ,監禁され,「訓練」を受け,売春をさせらて,エイズやその他の病気,暴行で死亡すれば文字通り,ゴミ処理場に捨てられる子供たち.こうした子供たちを保護しようと活動する人びとは,マフィアどころか,警察や軍の暴力の標的となる.

あまりにも救いのない世界.

児童売買春の問題にかぎらず,労働問題,人権問題,環境問題,さまざまな「救いのない」問題は,いつも僕たちの生活──社会・経済──と表裏をなすものなのに,そうした問題はますます僕たちのもとから,地図のうえでも,意識のうえでも,遠ざかっていく….僕たちは,何のために学校で「公害」だとか「貧困」だとかいう言葉を,いったい何のために勉強しているのだろうか? 中国のことでも,同じことを考えさせられる.

「国」は閉じた社会ではない.国と国との間で,人も金も物も動く.世界は,地続きのひとつの「場」である.なるほど,それは平坦に統合されている「場」ではない.ある国/地域にはその地域ごとに政府があり自治体があり,企業があり,マフィアがあり,NGOがあり,それらが互いに関わり合い,もがき合う「場」が存在する.そしてそうした小さな(?)「場」は,より大きな「場」を構成する.北側の資本と権力は,南側の「商品」を買いあさり,それが「商品」の生産を刺激する.北側が廃棄物を捨てる場所を求め,南側が「処理場」──貧弱な環境規制──を提供する.

最悪である.むろん自分自身をもふくめて…

2008年8月26日火曜日

リキッドレイアウトとFlash

最近,ウェブサイト管理のボランティアをしているNGOの国際事務局サイトは,日本支部サイトをリニューアルする際にいろいろ参考にしたのだけれど,とりわけ注目したのが,リキッドレイアウトでありながらも決まった幅を維持すべきところはブラウザのウィンドウサイズを変化させてもそのまま,というもの.

これはCSSによるウェブサイト・デザインの専門の人びとのなかでは,それほど目新しいものではないのかも知れないが,ともかく勉強になった(本屋で立ち読みしたり買ったりした本にはこの手のギミックは載っていなかった).

もっともこのレイアウト法は,どうやらクリアフィックス(clearfix.CSSハックのひとつ)なしでは,ときたまIEで表示が崩れる問題があるのでは,という推測もある.しかし定かでない.何しろ,IEで何か問題が起きても,そもそも理由を知るすべがあまりないのである(IEはその標準準拠度よりも,開発者向けの「裏が見え理由が分かる」ツールの存在しないことにより,自らの地位を落としているように見える.したがってまた一般的なPCユーザにおけるIE離れという現象はあまり考えられない).

ところが最近,このウェブサイトのホームページに,大きなFlashが配置された.この状態でブラウザのウィンドウのサイズを狭めると,Flashの堅く,しかも悪いことには要素の下に隠せない,というどうしようもない性質のために,このNGOへの寄付やキャンペーンへの参加を呼びかける部分──このページでは2番目に目立つ部分──がみるみるうちに隠れていく.

「隠せない」Flashの恐ろしさを再確認するとともに,なぜこの程度のスライドを表示するために,Flashを使用したのか,という疑問がわく.JavaScript(とそれが通用しないブラウザにはGIFアニメもしくは静止画で対応)で十分ではないか,と….

2008年8月24日日曜日

Thunderbirdの「アドレス帳」


Mozilla Messaging :: Second Alpha of Next version of Thunderbird available
"A new early version of next version of Thunderbird is ready for testing."
Thunderbird3.0a2pre - hogehoge
"POP3とかIMAPアカウントの受信パスワードと思われる文字列が丸見えである。gMsgFolderSelected.server.password*1に何も暗号化されていない文字列が...

大丈夫なのかなぁ。"
Firefoxに比べてThunderbirdに関する話題を載せているサイトはほんとうに少ないな…。やはりWebメールの高機能化、というのは大きいのか。
そういう僕もThunderbirdにいったい何を期待しているのだろうか…Thunderbird3の登場を待ち望んでいるのはたしかなのだけれども。

使用しているすべてのメールアカウントは、結局すべてGmailに集めているし、送受信もすべてFirefoxでGmailの画面内で済ませている。
学習型迷惑メール・フィルタはすばらしい機能で、とくに純然たるスパムやウィルスメールをGmailで排除して、残った広告メールをThunderbirdのフィルタでろ過して…、というのはなかなかよかった。

しかしメインに使用するPCが、デスクトップからラップトップへ、ラップトップからデスクトップへ、そこからまたラップトップへ、と移行を繰り返すうち、結局Thunderbirdは取り残されてしまい、たぶん今うちのデスクトップに入っているのはバージョン1.5と2.0のベータ版のハズ…。

それでも何度かThunderbird復活の試みは行われたのだが、そのたびに問題になったのが、このメーラの「アドレス帳」にはメール・アドレスがたった2つしか登録できないこと。極めて些末なことだが、現にGmailの「連絡先」には3つや4つのメールアドレスを登録している相手もおり、そうである以上Thunderbirdへの移行は論外となってしまう。個人的にはThunderbird最悪のバグの1つである。

それからまたメール作成画面の「To」欄に入力補完機能があるが、これがまた問題。日本語変換→確定のために[Enter]とやると、入力補完の選択確定と勘違いされてしまうのである。1文字や2文字が同じ人はいるし、それに先にも述べたとおり、ひとりで複数のアドレスを持っている人も当然いる。この[Enter]キーの勘違いも、最悪のバグの1つ。

この手のバグは、Linuxのソースコード・エディタBluefishでも起きて、こちらでは変換確定の[Enter]キーを改行と勘違いして、自動インデント機能が働いて、結局変換確定した部分の直後に、Tab文字なりSpaceなりがたくさん入力されてしまう。

こうしたバグを避けるために、確定にはわざわざ別のキーを使う、などというやり方が自分にはどうにも我慢ができない…。

2008年8月23日土曜日

イザベラ・バードの日本紀行

ここのところ生来の怠け癖を最大限に発揮してちっとも読書は進んでいなかった。
イザベラ・バードの日本紀行』(イザベラ・バード著、時岡敬子訳 講談社学術文庫)は、ともかく目的の箇所はだいたい読み終えた。
明治7年、日本国内、おもに東北~北海道を旅したイギリスの旅行作家による紀行文。

不思議な本であった。もっとも、外国人の手になるそれはもちろん、そもそも紀行文という種類のものがはじめてであった。

自分自身が「昔」のことなどさっぱり分かっていないので、著者の見聞きしたことに感心することもあり、疑問に思うこともあり(これは著者の勘違いでは、とか)。

少なくとも僕が読んだ箇所については、全体として、しばしば「日本」や「蝦夷」(蝦夷地)には宗教がないという表現が目立つ。仏教の念仏も、アイヌのカムイノミも、彼女に言わせれば「宗教」ではない。迷信に沈み込んだこの島国で、医療伝道団が西洋の「科学」と「宗教」をとく。

アイヌ民族に対する評価は、「和人」に対するそれより明らかに良いものであるが、そうであっても彼女は、アイヌの人びとが「進化論」的に滅ぶよりほかないと確信している。

心地よい気候、天候、風景、不調和なのは「アイヌ──これまでかくも多くの名もない被征服民族を受け入れてきた、あの広大な墓場へと身を沈めつつある、進歩の余地のない無害な人々──の光景」(『イザベラ・バードの日本紀行(下)』pp.71)。

何と不愉快な審判だろうか。もちろん通詞として雇われ同道している伊藤の「アイヌに丁重な態度をとは! 人間じゃなくて犬にすぎないのに」(同書、pp.73)という、レイシズムとは異なる「態度」ではある。

平取のコタン(村落)では、しきりに「自分たちの風習について話を聞いたことは日本の役人には黙っていてほしい」と懇願されている。すでにいわゆる「同化政策」の影響が現れているともいえるだろうし、といってこのころはまだ「黙っていてほしい」ということで済んでいた、ということもいえるだろう。

函館から太平洋岸の平取までの、和人・アイヌのさまざまな生活が描かれている。コタンの住人のことばや祈りのなかに感心させられるものが多々あった。
かくもやさしく、伝承のなかの祖先や英雄を尊敬し、旅人をコタンにある限りの物資で──それがなくなれば遠方から調達してまで──歓待する人びとに、冷徹なダーウィニズムを適用することがどうしてできよう。

また以前別の文書──おそらく小川正人氏の論文──の中でも、この箇所を引用しているものがあったが、「楽器には三弦か五弦のギターのようなものがあり、弦は岸に打ち上げられた鯨の腱でつくります」(同書、pp.133)という記述がある。平取のコタンでの文章であるから、もしこの楽器をバード自身がその目で見たということになると、これはどういうことになるだろう…。この楽器が樺太アイヌの弦楽器トンコリだとすれば、アイヌ同士の交換々々よって太平洋岸にまできた、ということになるのか。

勝手にショートカットを作る不埒なアプリ

もちろんこの手のものは昔からあるのだけれど、インストール後のみならずアップグレード後にも、デスクトップや「クイック起動」スペースにショートカットを勝手に作成するアプリには、本当にいらいらする。

Justsystemsにいたっては、アプリケーション本体へのショートカットですらなく、「ATOK最新情報へ」と「JSユーザー登録・確認」というのを残していった。もちろん、初回インストールなどではなくアップグレードなのだし、ユーザー登録も済んでいる。
Operaはいつものように、「クイック起動」にもしっかりショートカットを作成してインストール・プログラムが終了した。

よいアプリを開発していることは認めるけれども、マナーが最悪である。

さらに悪いことに、アプリのインストールは、XPではふつう管理ユーザが行うから、当然ショートカットも管理ユーザ権限で作成され、すべての制限ユーザのデスクトップにもこのショートカットは現れる。管理ユーザが作成したから、制限ユーザには消すことができない。

それでまた、いらいらさせられる…

でも表面に現れるだけマシ、ということもあるらしい…↓
Apple Computer\Installer Cache - えむもじら

どうやら C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Apple Computer\Installer Cache の下に、iTunes、QuickTime、Safari の過去のアップデート時のフルインストーラが全バージョン分保存されているようです。いずれも1バージョン当たり20-30MBもあってばかになりませ ん。こんなのディスクの肥やしでしかないので最新版だけを残して全部削除しました。全部合わせて20個分以上あったので500MBくらいの削減になったはずです。

Xubuntu8.04をインストール。しかしスクリーンショットが…

いつも使っているノートPCはハードディスクが30GB。
パーティションを分けて、WindowsとLinuxをデュアルブートで同居させていますが、最近そのWindowsの方に大型のソフトを導入したり、某CMSのローカル・テスト環境(当然多数のファイルからなる)を保存したり、いろいろやっていたらパーティションの容量の限界に近づいてきました。

そういうわけで、パーティションを切り直し、Windowsのパーティションを大きくすることにしました。LinuxはopenSUSEが入っていましたが、手元にあるLinuxのうちで、起動や、インストールにかかる時間、インストーラがスワップ・パーティションを使ってしまわない(Windowsのパーティションと隣接しているこの区画を使われてしまうと、パーティションのサイズ変更ができない)、という点で一番確実そうなXubuntuに入れ替えることに。

Xubuntuのインストール・プロセスで、パーティションを編集し、既存のWindows用パーティションを後方に2GB程度大きくしました。Xubuntuのインストール終了。PCの再起動後、WindowsXPを起動すると、パーティションの「異常」を検知して、チェックを開始。これが問題なく終わって一息。

しかしXubuntuを使っていると、すこし困ったことが。
初期設定では、(すくなくとも僕の環境では)Print Screenキーで、表示中の画面を撮影することができません…。Xubuntuが採用している統合環境Xfceのパネルに、スクリーンショットを撮影するためのアプレットを出すことはできるのですが、これはいちいちマウスでクリックしないといけないのです。

それだけであれば、ただ面倒というだけですが、問題となったのは、Firfox3のロケーションバー(URLが表示される部分。正式名称を忘れました)の右端のスターをクリックしたときに表示されるブックマーク編集画面を撮影できない、ということでした。あの手の表示物は、画面の他の場所をクリックすると消えてしまいます。よって何としてもキーボードの操作で撮影する必要があるのですが、それができません…。Googleで調べてみると、

xubuntu how to take screenshot ? - Ubuntu Forums
"hello there
my suggestion:

__first of all install 'scrot' package, which is a command line screen capture utility
$sudo aptitude install scrot

__make some dir where you want to store the screenshots as a default option
e.g.
$ mkdir ~/captures

__in XFCE, system settings > keyboard > shortcuts
Add new shortcut;
command: scrot -e 'mv $f ~/captures'
key: Print button"
とあって、この記事にある「scrot」を(この記事ではコマンドラインでインストールしていますが)Synapticで検索し、インストールしました。

Applications>設定>設定マネージャー>キーボード(の設定)

で、ショートカットを追加。
コマンド「/usr/bin/scrot」にPrintScreenキーを対応させました。
しかしこのショートカットでは、普通の画面は撮影できるものの、コンテキストメニューを開いた状態や、ポップアップ・メニューが表示された状態では撮影できないことがわかりました。先のブックマーク編集パネルも、表示中は撮影できません…。
Windowsでもコンテキストメニュー表示中は撮影ができないはずですが、ポップアップまでだめだったかな、と。(こうなったら拡張機能DOM Inspectorで、FirefoxのUIそのものを裏から制御してしまおうかっ、と思って調べて見ましたが、ロケーションバーの部分、とくに右端の部分は完全にブラックボックス状態でいじれませんorz)。

それでまた調べて、

Ubuntu Weekly Recipe:第29回 スクリーンショットを扱う・作業を記録する|gihyo.jp … 技術評論社
"ターミナルや[Alt]+[F2]などから,gnome-screenshot --interactiveとして起動しても同じ効果が得られます。また,コマンドラインから起動する場合,「取得するまでの遅延時間」は--delay=10などとすることで指定することができます(この場合は10秒待ってから撮影します)。"
完全に、GNOME統合環境向けのお話ですが、scrotにもこういうオプションがあるかも→そのオプションもセットしたものをショートカットで登録すれば、キー入力、指定時間内にポップアップメニュー等を表示→撮影!といけるかも、と。

ま、はじめからそうしていればよかったのにね、という話ですが端末で「man scrot」と入力。scrotのオプションを見たら、しっかり遅延設定の項目がありました。
「/usr/bin/scrot -d (遅延時間を秒単位で)」とやればよい。ショートカットで登録して、さっそくテスト。コンテキストメニューやポップアップも、ちゃんと撮影できました(右)。めでたしめでたし。

[追記:でも、残り秒数とか、一体いつ撮影されたのか、ファイル名もわからない…。ここまできたらもうすこしやってしまおう、ということで、上に引用した記事にある、gnome-screenshotを導入することに。

XubuntuはXfceを採用するUbuntuとはいっても、もともとGNOMEアプリが稼働している。その上、標準のテキストエディタであるマウスパッドはあまりにも機能がすくなく、強調表示もできない。それが必要ならEmacsでもインストールしてくれ、ということらしい。しかしそんなクセのありそうなものは使いたくないのでGedit(もちろんGNOME標準のアプリですね)を導入している。

gnome-utilsパッケージを導入して、「gnome-screenshot -d 8」というショートカット・コマンドで登録した。]