2008年9月26日金曜日

説明に困るIE6のダメさ

きのう,木曜日は定例で──自分で勝手に決めただけですが──ボランティア先のNPOの事務所に行ってきました.

職員の1人が自分の担当するチームのページを準備していて──僕自身はどこのチームに所属しているわけでもなくNPO全般に関係するページ制作,あるいはNPOが実施するウェブ・アクションにからむページを担当しているので,個別のチームの活動紹介ページにはなかなか時間が割けません──,しかしついにアップロードの段となりました.ところが手もとで制作していたときとアップロードして表示したときとで,表示が全然違う.

ようするにはInternetExplorer6で表示確認をしながらページ制作をしてきた結果の,よくある大惨事です.OperaはもちろんFirefoxや,そしてIE7がリリースされて久しい今日.IE6のHTMLの表示(レンダリング)は完全に「エキセントリック」なものとなっています.もう,ほんとうに,勘弁してください,という「独創性」──いや「独走性」です(IE7もなかなか「独走」している部分がありますが,IE6と比肩すべきものではありません).

「えー,どうしたらいいですかー?!」
「うーん,FirefoxやOpera,Safariとかでプレビュしながら作ると──それでも今度はIEで問題が起きることはありますが,修正は比較的楽なんですよね… …ま,日本ではFirefoxとかのシェアは低いのでぇ…」
「切り捨てる?」
「ま,そういう手もありかな…と…」

端的に言って,問題の説明に困ります.いや説明はしますが,その対策とか助け船の出し方に困ります.何しろこれはもう大惨事です.小細工でどうにかなるような問題ではありません.

すべては標準に準拠しない,バグがあっても修正しない,無責任なMicrosoftのせいです.でも「Microsoftのせいです.残念でしたね,やり直しです」というのは本業の合間や自分の時間を割いてページを作成してくれた方には言えません.

そしてそうしたあくまでも「素人」(悪い意味ではなく)のひとに対して,IE6のバグはこうして回避します,とかなんとか教えることがはたして適切なことなのか,わかりません.そのようなことに時間を費やせるほど,NPO職員はヒマではありません.というか,忙しすぎます.
だいたい僕が知り,また教えうるIE6対策は,フルCSSデザインのHTML制作が大前提です.でもこの職員さんはCSSは知りません.

「また半年くらいかかったりして…」
「….(僕もそう思います←心の声)」

すでに丸1年かそれ以上延び延びになっているのです….

対象がWindowsXPだけならばまだしも,Vistaや,最近すっかりプロツールからファッションツールか玩具かに変身してしまったMacであっても,いやあるいは,そうであればこそ,これを無視してよいとは到底思えません.

なるほどウェブは──そのもっとも創造的な部分は──素人のもとから離れてしまったのだな,としみじみ感じもします.

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